約 45,018 件
https://w.atwiki.jp/nekoyutrpg/pages/114.html
back 「妖魔の森の邂逅」プリプレイ next 「妖魔の森の邂逅」ミドルフェイズ ◆Opening01◆ シーンプレイヤー:[[エリス]] GM:他のPCも全員登場。 前回のEDで「超新星アイドルとしてデビューさせてあげる」と上司に言われたエリスは、ほいほい仲間とともに神殿にやってきたわけだ。 「おお、集まったか」 エリス:「まあ一応は☆ ところで私のデビューとみなさんに何の因果関係が?」 GM/上司:「うむ、実は神殿から君たち『キルクス』へひとつ依頼がある。 既に話を聞いている者もいるかもしれないが、神殿は各地の領主と共同で妖魔の討伐隊を出している」 エリス:「あちこちで噂は耳にしています」 GM/上司:「そこに出す慰問団の一員になってもらいたい、というのが表向きの依頼。 冒険者兼歌姫、ということで神殿の方で宣伝をしよう」 [[フィッシャー]]:「で、裏の方はどんな依頼ですかい?」 エリス:「嫌な予感が……★」 GM/上司:「……実は、アルファル伯爵とオメガン子爵の担当している部隊が最近、大負けを喫したらしくてね。 神殿から派遣したいくつかのギルドもだいぶん手ひどくやられた。 実は、その敗戦、討伐隊の中に魔族が紛れ込んでいてそのせいで負けた、という情報があってね……。 慰問の合間に内偵を行って貰いたい」 エリス:「また魔族がらみになるんですね……」 GM/上司:「報酬として1人500。 現地で妖魔や魔族を倒した場合は、それなりにボーナスも出そう」 エリス:「皆さんはどうですか? 私はデビューのため、皆さんにガイア……じゃなくて踏み台……でもなくて仲間として一緒に手伝って欲しい所なんですが」 フィッシャー:「わしは構わんよ。 少々、妖魔がらみでやることもあるしの」 リズ:「オレも問題無いっつーか、こっちとしてもちょうどいい話なんでね」 メル:「ぶっちゃけ、MPポーション頼りでダンジョン潜ってたらお金がひどい事になったので参加させてください」 エリス:「では異論はないということで。 あとは道中の旅費やら宿泊費やらは神殿持ちということを確認できればOKです☆」 GM/上司:「(ぱん、と手を叩いて)では決まりですね(にっこり)。 現地ではワラーク博士という錬金術師が、神殿から派遣した冒険者のとりまとめを行っています」 エリス:「なんで錬金術師が……まあ行けば判りますかね?」 GM/上司:「彼、冒険者やった後にオメガン子爵のところに就職して、ポーションの研究を始めたんですよ。 今は神殿との仲介役をやってもらってますので、着いたら彼から話を聞いてください」 エリス:「ふふふ、買った馬がさっそく役に立つ機会がくるとは。 あとはモンキーマジックをBGMにして旅立つだけですね☆」 メル:「妖魔に食されるよ」 リズ:インドに行くのか。 フィッシャー:力自慢のリズが悟空で、素早いメルが沙悟浄か(笑) GM:フィッシャーが猪八戒のイメージないけどなあ(笑) エリス:私も適当いってるだけなので。 エリンディルに西遊記が存在するかも怪しいですし。 GM:ということで、神殿からの依頼を引き受けたところでシーンエンドですね。 ◆Opening02◆ シーンプレイヤー:メル GM:さて、時はキングクリムゾンして、魔族討伐隊の宿営地に到着。 慰問団としてやってきた君たちは、とりあえずひとつの天幕を与えられて待機させられる。 メル:「慰問はいいけど、芸のない僕は何やってりゃいいんだろう。 ≪スティール≫?」 エリス:ダフ屋。 メル:慰問で金を取るな。 GM:ひたすら斬りつけられる剣をかわす。 フィッシャー:殴られ屋か!(笑) メル:何だいつもの事だね! リズ:まさかあんなことになるなんてな……。 GM:で、まあワラーク博士とやらを待っている間、見張りの兵士達と雑談しているとちょっと興味深い話が聞けた。 「まあ、研究さえやってりゃいいって錬金術師が多いんだが……博士は変わり者でね。 『ポーションは実戦的でなければいかん』と言って前線で試作品の実験を繰り返しているらしい」 メル:「おお、それはまた体を張った学者さんだねえ。…………人体実験やってないそれ?」 GM/見張り:「あー、捕獲した妖魔に色々やってるって噂はあるな」 「いつも実験に使ってる魔法のフラスコ、あれだろ? ヴァルなんとかって怪盗の持ち物だったっていうほぼ透明のフラスコ」 メル:「ヴァルヴァラ?」 GM/見張り:「ああ、そうそうそんな名前だったな……なんで怪盗がフラスコなんて持ってるんだ?」 「知るか。 その盗賊も変わり者だったんだろ」 メル:「大怪盗だったからかな。 ともあれそうなると一度、挨拶しておかないといけないなあ」 GM/見張り:「奇妙奇天烈な人だからびっくりしないようにな」 メル:「奇妙奇天烈にはなれてるから大丈夫だよ。 食傷気味ではあるけどね」 GM/見張り:「厄介事を起こして、俺たちが出張るようなことはないようにお願いするぜ」 メル:「はいなー」 GM:ここでこのシーンは終了するが……今回のシナリオギミックの1つ。 「ある条件を満たし、特定のNPCが魔族であると宣言することにより、クライマックスに突入する」 リズ:本当に犯人捜しだったか。 エリス:「外道照身霊波光線!」 GM:「条件を満たしていない」または「間違ったNPCを指名した場合」、ペナルティとして戦闘が発生する。 フィッシャー:証言を取って「異議あり!!」と追い込んでいけばいいのだな。 GM:そういうこと。 例えば次のシーンで何の証拠もなく「ワラーク! 貴様が犯人だ!」とやると、ペナルティとして今話してた見張り連中&ワラークとの戦闘が発生した上にシナリオ失敗。 メル:まあ初対面でいきなり犯人当てても、しぶい。 お宅しぶいねえ>フィンガー!>再起不能 とはならんわな。 エリス:毎回ぶん殴ってから「飛鳥五郎を殺したのは貴様だな!」とインタビューする日本一の探偵方式は使えないというわけですか。 GM:今回、軍ものだったりするので結構な数の人間モブ、人間ネームドエネミーが出せる……間違えなければエネミーにはならないけど。 リズ:なんか見るからに世界忍者みたいな格好のやつ居れば、そいつが犯人なんだが。 GM:まあ本格ミステリではないので、そこまでアレな事態にはなりませんけどね。 フィッシャー:真面目なミステリだったら、表向きの依頼だけこなして速攻で逃げようとするわい(笑) ◆Opening03◆ シーンプレイヤー:フィッシャー GM:このシーンは全員登場の方が良いな。 キルクスの面々はオメガン子爵の天幕に呼ばれた。 フィッシャー:アトミックレイで死んだら困るな。 エリス:魔法剣サンダガみだれうち、慈悲はない。 GM:「錬金術は爆発だ-!(ちゅどーん)」 と手に持ったフラスコから怪しげな煙を噴き上げる、グルグル眼鏡にざんばらの白髪を振り乱した1人の錬金術師ワラークが皆を迎え入れた。 「くひゃひゃひゃ。 子爵、この連中が冒険者兼慰問団として来てくれたギルド・キルクスの皆さんです」 エリス:「なんですかこの変な人(はい、神殿からの依頼で来ました)」 メル:もう、犯人扱いして1回成敗しといたほうが世の平和の為なんじゃないか。 GM:そんな奇人を横に置いていても、まったく表情を変えることなく立つ貴族の男が答える。 「……うむ、妖魔討伐の一助となってもらえると聞いている。 大儀である(目玉グルグル)」 フィッシャー:「芸人もう足りてそうじゃよなあ(お世話になります)」 エリス:「うわあ、この人たち揃いもそろってゲッター線キメすぎたケン・イシカワ面ですよ★」 GM:「……いえみなさんあの、本音と建て前が逆なのでは? あ、助手のジョッシュといいます」 と天幕の中の最後の1人、ワラークの隣に控えている助手っぽい青年が挨拶します。 リズ:「いい名だね」 フィッシャー:「そういう芸だと思うと幸せになれるぞ、たぶん、誰かが」 GM/オメガン:「君たち、妖魔についてどう思うね(ぐるぐる)」 エリス:「え、そりゃあ私もいちおう神官なんで、倒すべき邪悪な存在だと思ってますけど……」 リズ:「仕事上の敵だねえ」 GM/ワラーク「ていのいい実験材料ですな!(民を苦しめる害獣ですな!)」 メル:「煮ても焼いても食えやしないから、できればどっか僕の目に見えないところでおとなしくしててほしいかな」 フィッシャー:「あー……飯の種、か? 喰ったり喰われたりだが」 GM/オメガン:「そう、君たちの言うとおり奴らは絶対悪だ。 一刻もはやくこのエリンディルから全滅させなければならない(目玉グルグル)」 フィッシャー:「……うわぁ」 GM:「慰問もそうだし、聞くところによれば君たち自身も冒険者であるとのこと。 是非ともその腕を活かし妖魔討伐に協力してもらいたい……では私は軍務があるので失礼する(グルグル)」 と、オメガン子爵は天幕の外に出て行ってしまう。 リズ:「やれやれ。 深くは関わりたくないねえ」 GM/ワラーク:「くひゃひゃひゃ、あー、気にするな気にするな。 アレは妖魔が憎くて憎くてたまらんのだ」 エリス:「はあ……★」 GM/ワラーク:「くひゃ……さて、少し真面目な話をしよう。 神殿から、この妖魔討伐隊に魔族が紛れ込んでいるという噂があるのは聞いているな?」 いつの間にかフラスコから昇る煙が紫色になっている。 エリス:「一応は。 まだ確定している話ではないんですよね?」 GM/ワラーク:「兵たちの間で『妖魔でない何か邪悪な者を見た』という噂があってな。 ただの噂話ならよかったのだが……」 フィッシャー:「…………」半目でワラークさんの方を見る。 GM/ワラーク:「冒険者中心で組んだ別働隊がやられてな。 それがどうも、内部の情報漏洩が原因だったらしい……。 それで『裏切り者がいる』『この討伐隊に魔族が紛れ込んでいる』という話になったというわけだ」 リズ「ふ、む」 エリス:「情報を魔族側に流せるなら、まず魔族そのものがこちらに紛れていると考えるのは妥当な判断ですね☆」 フィッシャー:「ま、とっかかりとしては、まずそのお話から洗うのが無難かのう」 GM/ワラーク:「慰問は慰問として、そのあたりの調査もしっかりお願いしたい。 一応、もう1人の貴族の方にも話はとおしておこう」 エリス:「よろしくお願いします」 メル:「ところで、さっきから気になってたんだけど」 GM/ワラーク:「なんじゃ……くひゃ、なんじゃね?(ぶしゅー)」 メル:「そのえも言われん状態になってるフラスコは何事?」 GM/ワラーク:「これか! くひゃひゃひゃ、これはな、『エルデ=リズの迷宮フラスコ』と言ってな。 非常に軽量かつ、落としても、どころか爆発にも耐えて壊れない優れもののフラスコじゃ!」 エリス:「象が踏んでも壊れない筆箱の親戚ですか?」 GM/ワラーク:「アイアンゴーレムが踏んでもこわれんかったぞ。 昔、ワシが冒険者だった頃に『かの大怪盗ヴァルヴァラの所持していた逸品!』という触れ込みで売っていたものじゃ。 いい買い物をしたよ(ぶしゅー)」 メル:「へー、そらまた羨ましい」 フィッシャー:コレ、性能はともかく本当にヴァルヴァラさんの持ち物なのか……(笑) GM:そうかもしれない、そうでないかもしれない。 エリス:盗賊なのか怪しくなってきますね。 フィッシャー:シーフ/アルケミストだった頃があったのかもなあ。 ライフルで射撃やるならおかしくはない。 メル:気球で逃げそうな組み合わせだなあ。 エリス:トラップ扉を片っ端から爆破処理。 フィッシャー:「さて、もう1人の貴族の方はどういう御仁ですかな?」 GM/ワラーク:「会ってみるのがてっとりばやいじゃろ。 くひゃひゃひゃ、あれもあれで貴族らしい貴族じゃろうなあ」 エリス:「不安しかありませんね……★」 GM/ワラーク:「くひゃひゃひゃ(ぼひゅーん)」 フィッシャー:「では、ひとまず失礼いたしましょうかな。 マスターもよろしいか?」 エリス:「そうですね、リハーサルの時間も欲しいですしひとまずこれで」 GM/ジョッシュ:「博士が不在の時は、私が概ね補給所にいますから。 何かありましたら伝言を承ります」 エリス:「わかりました、そちらからも何かあれば気軽に呼んで下さい」 GM/ワラーク:「おお!閃いた! MPポーションとHPポーションを混ぜる比率をああすれば……早速実験じゃ!」 エリス:「……実験の事以外で★」 GM/ワラーク:そういや一応ポーション扱いだったか。 フィッシャー:「今の内に出るが吉じゃな」 GM:「すいません、ああなるともう」とすまなそうにジョッシュが謝る。 これで、このシーンは終了。 なお、ヴァルヴァラさんの名誉のために言っておくが、怪しげな液体の入ってない状態だと綺麗なフラスコなんだ。 普段はとてつもなく透明度の高いガラスっぽい何かで出来た入れ物。 リズ:何かはある、か。 GM:またメルは「エルデ=リズの迷宮フラスコ」の名前くらいは知っている。 それ以上を知っているかは……調べたいならミドルでどうぞ、かな。 メル:うーい。 ◆Opening04◆ シーンプレイヤー:リズ リズ:新装備のハットに刺繍などしつつ登場。 と、器用度アップアピール。 GM:さて、助手のジョッシュ君に案内されて、君は――君たちかな、はアルファル伯爵の天幕にやってくる。 エリス:それだったら一緒に挨拶に行くでしょうね。 リズ:前シーンも全員一緒だったしな。 エリス:判定なしで出ていいのかな? GM:OKです。 フィッシャー:そういうことならついていこう。 エリス:「ここがあの伯爵のハウスね」 リズ:ハウスではないだろ(笑) GM:「あの、慰問団の方々をご案内に……」「伯爵は今、食事中です」「かまわん。 入れ」 リズ:「邪魔するよ。 メシ時に悪いね」 GM:「お前達か、慰問の冒険者というのは……ん? 見た顔がいるな」とリズの顔を見て伯爵が。 ちなみに、高身長、金髪碧眼、超絶美形――を倍くらい太ましくした感じ。 リズ:あれ? なんか縁あったっけ……ってハンドアウトに書いてあった。 GM:うむ、むかし雇われていたとか芸を見せた、とかはお任せする。 リズ:んー、どっちだろうね。 これから討伐に関わる可能性考えたら、戦士として縁があったほうがいいかな。そうしておこう。 「久しぶりだね、伯爵。 まずは芸を売りに来たと思ってもらっていいさ」 GM/アルファル:「お前の腕は承知している。 ふむ……芸を見せに来たというだけではあるまい。(もぐもぐ)」 エリス:「(フ、フライドチキンを食べた手を拭かずに書類を読んでる……!)」 GM:なんという悪行……!! 「雑把仕事も多々あろう。 その気があるなら冒険者としてのミッションのひとつやふたつはやろう(もぐもぐ)」 リズ:「ありがたい話だね。 ま、色々歩き回らせてもらうから、今はその許可だけもらっておくさ」 GM/アルファル:「で、他の連中は今のお前の仲間か?」 リズ:「ああ、うちのギルドメンバーだよ。 腕のいいやつらさ」 GM/アルファル:「オメガンのところの連中よりは使えるだろうな」 リズ:「期待していいよ」と帽子をくいっと。 他にやる事あったっけか? メル:貴方を犯人ですってやってもしょうがねえしなあ。 エリス:今は挨拶だけ、でいいんじゃないでしょうか。 GM:了解、では顔見せたというところでシーンエンドで。 back 「妖魔の森の邂逅」プリプレイ next 「妖魔の森の邂逅」ミドルフェイズ
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1847.html
712 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 22 48 ID FVc3vYTG 空の色がすっかりオレンジ色に染まった頃。 時間で言えば、5時を少し回った辺りだろうか。 体育館裏の倉庫で荷物の出し入れを行っていた俺は、ふと空を見上げながら思った。 (きれいな夕暮れだな……) 特段、夕暮れを見る事が少ないわけではない。 だが、普段放課後にはさっさと帰宅する自分にとって、学校にいながら見る夕暮れというのは、なんだか別のもののように思えた。 ホームルームが終了し、各々が鞄を手に教室を出ていく中、それに倣い帰ろうとする自分を、担任兼体育教師の森井直弥が引きとめた。 「おい、榊原」 「えーと……、何ですか?」 「お前、これから何か用事があるか? なければ手伝いを頼まれてほしいんだが……」 「今日は特に急ぎの用もありませんし、いいですよ」 「すまんな。あいにく他に暇そうな奴もいないし……じゃあついてきてくれ」 そんなやり取りがあり、自分は担任と供に体育倉庫の整理を行うことになった。 本当ならば、放課後に学校に居残ることなどしたくはないのだが、それもこのクラスでは仕方のないことだ。 自分が通っているこの学校は、普通校ながら、全員部活制という制度を取っている。 その内容は、高校入学後の4月末までに、必ずどこかの部活に入部しなければいけないというもの。 そのため、この学校の全校生徒は、基本どこかの部活に所属していなければいけないことになるのだが、俺はこれを「一人暮らしのため」という理由で断っている。 そう、俺はどこの部活にも所属していない帰宅部であり、クラスでそれは俺一人なのだ。 ただ、その全員部活制が強要されるのはあくまで最初だけだ。 入った部活を、「性に合わない」などといった理由で退部する生徒は何人もいて、自分のように理由があるわけでもなく、無所属の連中は何人もいる。 だが、残念なことに、クラスの中にはそういった生徒はいない。 結局、白羽の矢は自分に立ってしまうことになるのだ。 713 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 25 15 ID FVc3vYTG 「もう5時過ぎか……。粗方整理は終わったし、後は先生がやるから、お前は帰っていいぞ。今日はありがとうな」 「いえいえ。それでは自分はこれで」 夕焼け空を見上げつつ作業をしていると、先生から帰っていいというお達しが出た。 この場はその言葉に甘え、倉庫を後にする。 (案外早く終わったな。帰ったら何しよう……) そんな事を考えながら、校舎へと続く外廊下を歩く。 廊下にもやはり夕陽は差し込んでいて、部活動中なのだろう、生徒達の声も木霊してくる。 放課後であれば当たり前なのだろうその光景に、何故か気分が高揚していくのを感じる。 俺は、祭りを外から眺めるのが好きだ。 祭りの中心に行って盛り上げようとするでもなく、盛り上がりにまざろうとするでもなく、ただ外から眺めて満足するだけ。 昔から目立つのを避けて生きてきた為に身に付いてしまった、ある意味自分にとって仕方のない楽しみ方だった。 この場においても、放課後に部活動に励む生徒達を遠くから眺めるという自分の行動に、多少酔ってしまった部分があるのかもしれなかった。 そして、そんな事を考えながら歩いていた時だ。 彼女と初めて出会ったのは。 714 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 27 40 ID FVc3vYTG 外廊下の途中に、三人の男女がいる。 内二人は男子で、ブレザーのネクタイの色から同学年である事が分かる。 知った顔ではないので、別のクラスの生徒なのだろう。 そして、残りの一人が女子で、リボンの色からやはり同学年である事が分かる、のだが……。 俺の目はそんなものよりも、その子の髪に釘付けになっていた。 腰まで届くほどの長さを誇るその髪は、赤みがかった黒色をしていた。 地毛としても、校則という規則からしても有るまじき色だ。 しかし、俺はそれを純粋に綺麗だと思った。 それに、その女の子からは親近感というか、自分に近いような何かを感じる。 気がつけば俺の足は一歩を踏み出し、その方向は彼らの方へと向いていた。 (こういうのはあまり柄じゃないんだけど……) 本来、自分はこんな他人の間へ割って入る事などしない。 自分の存在が目立つ事へ繋がるような行為は、俺は極力避けてきたからだ。 でも、その事を振り切ってしまうぐらいに、何故か彼女の存在を、俺は酷く放っておけなかった。 歩きながら、改めて三人の状況を確認する。 男子生徒二人は、女の子を囲んで口々に話しかけている。 だが、女の子の方は俯いていて、二人の話に反応している様子はない。 そんな彼女の反応に対して、男子生徒二人は顔を曇らせている。 どうやら、楽しくお喋りをしているというわけではないようだ。 だが、かと言って、いじめがなされているような険呑な雰囲気でもない。 とはいえ、彼らを取り巻く空気が良いものであるとも思えなかった。 (何にせよ、事は穏便に済ませないと……) そう思い、俺は男子生徒二人に声をかけた。 715 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 29 48 ID FVc3vYTG 「あの、ちょっといいかな」 「ん?」 俺の声を受けて、男子生徒二人はこちらを振り向く。 自分に近い場所にいる男子は、こちらの姿を一瞥すると、もう一人に小声で話しかけた。 「お前の知ってる奴か?」 「いや、僕も知らない」 そう返事を受けると、改めてこちらを見遣り、話しかけてくる。 「なんだよ。こっちはあまり暇じゃないんだけど」 「えーと、特にそちらのやり取りに口を挟むつもりはないんだけど……」 そう前置きし、話を続ける。 「俺さっきまで森井先生を手伝って、体育倉庫の整理をやってたんだ。もう後は片づけと戸締りだけだったし、そろそろこっちに来るんじゃないかな」 「まじかよ」 二人は顔を青くする。 それもそうだろう。 森井先生は絵に描いたような熱血教師で、規則にも厳しく、多くの生徒から恐れられている。 今の彼らの状況は、周りから見ていてあまり良い気のしないものだし、声をかけられるのは確実だろう。 例えやっていることが悪い事でなくても、先生に見つからないに越したことはない。 「仕方ねえ、今日はもう帰るぞ」 「う、うん」 「じゃあな、蕗乃」 少し慌てながらも彼女に一声かけると、二人は手早く帰って行った。 「…………」 自分と『蕗乃』と呼ばれた彼女が残り、その場を沈黙だけが支配する。 蕗乃は顔を上げてこちらを見ていて、今はその全体像を確認する事ができる。 先程は俯いていて見えなかった顔は、その小柄な体に似合う、可愛らしいものだった。 それでいて、服の上から見ても分かるぐらいにスタイルは良く、美少女と評価しても申し分ないくらいだ。 (おっと、いつまでも見てるわけにはいかないな) そう思い直し、蕗乃に声をかけようする。 「えっと……」 だが、続く言葉が出てこない。 こんな時にどう言葉を掛けてよいか分からないうえ、そもそも自分は女子と話す事さえ少なかった。 どうしようという焦りが頭の中をぐるぐると回り、余計に何も浮かんでこない。 そんな折、先に言葉を発したのは蕗乃の方だった。 「助けてくれたことに関してはお礼を言います。ありがとうございました。でも…………私には、あまり関わらないで下さい」 言葉ほどにはとがっていない、弱々しい口調でそう言うと、蕗乃は踵を返して校舎へと去って行った。 (拒絶、されたんだよな。じゃあなんで……) 振り返り際の彼女の顔を、俺は確かに見ていた。 (なんで、あんなに悲しそうな顔をしてたんだろう) 716 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 34 55 ID FVc3vYTG 翌日の昼休み。 昼食のパンを購買で買い終えた俺は、教室への帰り道、昨日の男子生徒二人と廊下で出くわした。 「お前は昨日の……」 「や、やあ」 相手の言葉に対し、ぎこちない返事を返す。 まさか、昨日の今日で出くわすとは思ってもいなかった。 (さて、何を話したものか) そんな事を考えていると、あちらの方から先に話しかけてきた。 「お前って、蕗乃と付き合ってんのか? それとも、友達か何かか?」 思ってもいなかった問いが投げかけられる。 何故そんな事を聞かれるのだろうか。 (昨日仲裁役みたいなのをやったからかな? だとしても安直な考えだとは思うけど) 「いや、そんな事はないし、彼女と会うのは昨日が初めてだけど」 「まあそうだよな、あいつに彼氏なんているわけないか。そもそも、友達すらいないだろうしな」 「そうだね」 自分に話しかけてきた気の強そうな方は、詰まらなそうな顔でもう一人の線の細い方に話しかける。 (『友達すらいないだろうしな』か。とすると、昨日の事もそれに関係するのかな……) 本来ならば、関係のない自分が立ち入っていい事ではないかもしれない。 だが、 (彼女のあんな表情見たら……) 立ち入らずには、いられなかった。 「あのー、差支えなければ、昨日何の話をしていたか教えてもらってもいいかな?」 自分の言葉を聞くと、二人は顔を見合わせた。 「他のクラスの奴には関係のないことだけど、まあ隠しておく事でもないか」 「そうだね。うちのクラスの皆は知ってることだし、後々の事を考えたら、別に言っておいても悪い事ではないと思うよ」 そして、気の強そうな方が話を始める。 「あいつ、名前は『蕗乃火乃花(ふきのほのか)』って言うんだけど、入学当初から今まで、クラスの奴らと関わろうとしたことが全くないんだよ。大概どのクラスにもいつも一人でいる奴っていると思うんだが、蕗乃と比べたら全然ましだ。」 今までの事を思い出しているのか、一拍おいてから話を続ける。 「授業では自分から発表することなんかしないし、同じくクラスの話し合いとかで進んで意見する事もない。クラス委員と係りも、最後まで余ったどうでもいいような奴をやってる。それぐらいならいいんだよ、俺もそんなもんだし。だけどあいつは……」 「ほら、クラスの皆で頑張らなきゃいけない行事とかあるでしょ。文化祭のクラスでの催し物とかさ。蕗乃さんってそういうの全然やってくれようとしないんだ。僕ってクラス委員長やってるんだけど、そういうことがあるたびに蕗乃さんに言い聞かせなくちゃいけなくてさ」 苦笑しながら、線の細い方が言う。 昨日の様子から見ても、その結果は芳しくなかったのだろう。 「一人でやる仕事は真面目にやるんだけどな、皆でやる事になるとすぐ逃げ出すんだよ。昨日はいい加減その態度を改めてほしくて放課後呼び出したんだ」 「2年への進級、まあつまりクラス替えを再来月に控えた今になって言うのもどうかと思ったんだけど、今後の事を考えれば、むしろ今の方が彼女の為でしょ」 「なるほど……」 話は納得できた。 717 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 37 49 ID FVc3vYTG だが、となると昨日の自分の行動は、彼らにとって邪魔なものだったのではないだろうか。 「じゃあ、昨日は俺邪魔な事を……」 「いや、別にいいんだよ。そこまで期待してたわけじゃないし、実際あの結果だしね」 「ああ。それに森井に目を付けられても厄介だしな」 「それならよかった」 二人の返事にほっとしつつ、今の話から蕗乃火乃花について考える。 蕗乃と俺は、ある意味似ていた。 自分も、クラスでは割りと一人でいる事が多い。 彼女は人との接触を拒むことによって、自分一人でいる空間を多く作ろうとしているようだ。 それに対し自分は、目立つ行動をせず、話しかけられる機会を極力減らす事で、人と親密になる事を避けている。 どちらも、人との関わり合いを避けているのだ。 だが、蕗乃と俺が似ているのはそこまでだ。 俺は蕗乃ほど徹底してはいない。 クラスで積極的な行動こそしないが、クラス行事では目立たないながらも皆でやる事にはちゃんと従事している。 それに、少ないながらもクラスの連中たちとは話もする。 唯一人ではあるが、親友と呼べる者も存在する。 蕗乃と俺とでは、社交性という部分で大分やり方が違ったのだ。 ただ、それでも、その根底にあるものは一緒なのだろう。 そんな事を、何の根拠もないというのに、俺は納得してしまった。 「なあ、それよりもよぉ」 気の強そうな方が、俺の頭を指さしながら言う。 「昨日初めて会ったときから気になってたんだが、それって……」 蕗乃の話の最中から、二人の視線は時折自分の頭の方へ向いていた。 恐らく、尋ねたくてたまらなかったのだろう。 「ああ、これは――」 俺は何の事もなく、いつものようにその問いに答えた。 次の日。 昼休みの来訪を告げるチャイムが鳴り響いてから、既に5分ほどが経過した。 教室の中では既に大半の生徒が弁当を広げ、昼食を取っている。 自分はというと、昼食をどうするかという問題で、一人思案していた。 昨日と違い、弁当はある。 冷凍食品ばかりを詰め込んだ、非常に雑な弁当ではあるが。 問題は、一緒に昼食をとる相手がいないことだ。 小学校来からの友人であり、いつも食事を供にしている『小笠原博人』は、今は教室に居ない。 博人は部活動無所属の自分と違い、弓道部に所属している。 今日は部のミーティングがあるので、昼食を一緒にとれないとの事だった。 こういった事は今回が初めてではなく、今まではその度に教室で一人で食事をとっていた。 だが、今回は場が悪かった。 教室の隅の方に席があれば問題はなかったのだが、2月の頭に行われた席替えで、自分は見事に教室のど真ん中の席を獲得してしまったのだ。 これでは、周りがうるさいうえに、非常に肩身の狭い思いをしながら食事をしなければいけない。 かと言って、博人の他に気軽に食事を供に出来る相手は居ない。 (どうしたもんかな……。あ、そうだ) 思案の末、一つのアイデアが思い浮かぶ。 俺は弁当の入った鞄を担ぐと、そのまま教室を後にした。 目指すのは、校舎裏だ。 718 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 40 25 ID FVc3vYTG 自分が通うこの学校の校舎は、H字型に建っており、一方はグラウンドを挟んで校門と面していて、もう一方はちょっとした林と面している。 林と面している方は、そこからは外との通り抜けが出来ないので、もっぱらそこが校舎裏らと呼ばれていた。 外で昼食をとる時に使われる場所は、大体が校舎と校舎に挟まれた中庭だ。 校舎裏にも一応食事スペースはあるのだが、そこはほとんど使われていない。 林に面したその場所は、中庭ほど広くなく、更には木々や植物が多いせいか、年中じめっとしている。 その陰気な雰囲気が、多くの生徒には受けていないらしい。 そのため、昼休みを除いても、校舎裏には人が居ないのが常だった。 とはいえ、冬真っ盛りの今の季節では、中庭ですらそう人は居ない。 そして、校舎裏ならば輪をかけて誰も居ない筈だ。 この寒さの中外に出るのは多少辛い部分もあるが、以前から校舎裏のような静かで緑に囲まれた場所で、一人で食事をとるということをやってみたいと思っていた。 今がその絶好のチャンスなのだ。 一階の廊下を進み、外廊下へつながる扉を開く。 「……寒い」 外から冷え切った空気が入ってくる。 おもわず外へ出るのを躊躇ってしまうが、流石にここまで来ておいて引き返すわけにもいかない。 幸いにも今日は風が吹いていないので、幾分寒くはないだろう。 歩みを再開し、外廊下を進む。 ここを数メートル進めば、そこはもう校舎裏で、すぐそばにベンチが一つある筈だ。 今日はそこで昼食としよう。 そう考えながら、校舎裏へと辿り着いたとき、 「あっ……」 そこには、思わぬ先客が居た。 彼女はベンチの真ん中に腰を下ろし、膝の上に弁当を広げ昼食を取っていた。 寒さ対策なのか白いコートを着ていて、その白さ故、腰まで伸びる赤みがかった髪が綺麗に映えている。 それはまるで、雪上に落ちた赤い椿の花のようだった。 そう、蕗乃火乃花が居たのだ。 「あなたは……」 蕗乃も自分に気付き、箸を止める。 そして、一昨日に続き、またも沈黙が流れる。 非常に気まずい。 (これは、帰った方がいいのかな。でも、今さら戻るのもなぁ……) そう思った俺は、思い切って蕗乃にある提案を出した。 「あの、良かったら弁当一緒に食べてもいいかな?」 「えっ……」 精一杯の笑顔で、そう申し出る。 恐らく、蕗乃の目にはぎこちない笑みを浮かべる俺の顔が映っていることだろう。 そんな俺を見る蕗乃の表情は、驚きに満ちていた。 それもそうだろう。 大して知りもしないような男に、いきなりこんな事を言われたのだから。 だが、しばらく考えている様子を見せた蕗乃は「隣で良ければ」と言い、ベンチの端の方へと体をずらした。 「あ、ありがとう」 こちらも、ベンチの端へ腰を下ろす。 自分が弁当を鞄から取り出し、食事を始めるのを見届けた蕗乃は、ようやく食事を再開した。 719 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 42 48 ID FVc3vYTG 寒さの所為だけじゃない、緊張の所為も相まって、箸の動きがぎこちない。 (なんで、蕗乃さんは俺の申し出を断らなかったんだろう) ちまちまと箸を動かす蕗乃の姿を横目で眺めながら、俺はそんな事を考えていた。 校舎裏なんて所で蕗乃に出会った事ですっかり頭の中から飛んでいたが、一昨日自分は蕗乃に『関わらないで』と言われていたのだ。 昨日聞いた話からしても、ここは俺の申し出を断るのが本来の彼女の反応ではないだろうか。 (気まぐれ……ではないか。入学してからずっと人を遠ざけていたんだろうし。じゃあ一体――) 「あの、何か?」 「えっ?」 まずい、ちらちら横目で見るのが、考え事をしていた所為でガン見になっていたようだ。 蕗乃は怪訝そうな顔でこちらを見ている。 俺は取り繕うように、頭に浮かんだ事をそのまま言った。 「いや、その髪、すごく綺麗だなぁと思ってさ」 嘘は言っていない。 実際一昨日はその髪に惹かれ、そしてその髪を持つ彼女に惹かれたのだから。 蕗乃はまたも驚いた顔をすると、すぐに俯き、こう言った。 「おかしな事を言いますね、この髪が綺麗だなんて」 「そうかな? 今まで言われたことなかったの?」 「ありますよ。でも、大体の人が、私と最初に会った時に珍しがって言うだけで、あくまでその程度のものでしかないんです」 「そんな言い方をするって事は、やっぱりその髪は……」 「はい、地毛です」 「立派なものだね」 「それを言うなら貴方だって」 蕗乃は俺の髪を見ながら言う。 「紺色の髪の人間なんて、普通は居ませんよ」 「あはは……まあそうだよね」 視界にちらりと映るその前髪を右手で摘まむ。 そう、俺の髪も蕗乃と同じで、地毛にしてはありえない色をしていた。 その色は、紺。 「これも君と同じで、地毛なんだ」 「そうでしょうね。でなければ、真っ先に先生に注意されて元に戻されるでしょうから」 そう言うと、蕗乃はまた俯き、黙り込んだ。 (『この髪が』か……。その言葉からして、あまり自分の髪を好きじゃないんだろうな……) 周りに驚かれるのはもう慣れたが、自分だって、この髪を大好きであるわけではない。 だが、なんとなくではあるのだが、彼女にはその髪を嫌いになってほしくはなかった。 「でも、やっぱり俺は、その髪は綺麗だと思うよ」 蕗乃は、またか、とでも言いたげな顔でこちらを見る。 「その赤い髪、君の象徴だと思うんだ」 「私の……象徴?」 「そう、君の象徴。君を表す君自身。だからこそ、君には似合うし、君にしか似合わないと思う」 俺の言葉を聞いた蕗乃は、まるで呆けてでもいるかのように、口を開けたままの表情で固まっていた。 驚いているのだろうか。 そして自分はというと、今しがた自分が言ったことのあまりの恥ずかしさに、言ってしまってから気付いた。 「……なんて、たいして君を知らない俺が言っても何も説得力ないよね。ごめん、今のは――」 「蕗乃」 「え?」 「蕗乃火乃花です、私の名前。貴方の……名前は?」 俺の目を見つめながら、蕗乃は言う。 「俺の名前は、葵。榊原葵」 「そう、ですか……」 そう言ったきり、蕗乃はまた俯く。 その、俯いた蕗乃の頬が朱に染まっていたのは、自分の見間違いだったのだろうか。 720 :異色の御花 第1話「夕暮れの邂逅」 ◆mN6lJgAwbo :2010/09/08(水) 15 45 10 ID FVc3vYTG 結局、その後は特に会話もなく、昼食と昼休みは終わった。 だが、別れ際に「それでは、また」と蕗乃が言ってくれたが、自分は嬉しかった。 また、昼休みにお邪魔してもいいということなのだろう。 今の時刻は、7時を少し回ったところ。 買い物などで町を周っていると、すぐにこんな時間帯になってしまった。 空は既に暗く、星も瞬き始めている。 家であるアパートまでの帰途に着く中、俺は改めて今日蕗乃に言った事を思い返していた。 それは、『象徴』という言葉。 あの時は、蕗乃に自分の髪の事を嫌ってほしくなくて、あんな事を言ったが、自分にとってのこの髪……紺髪は、決していい意味での象徴ではなかった。 何故ならば……。 俺は、辺りに誰も居ない事を確認し、買い物袋を持っていない右手の手の平を見つめる。 すると、蒼白い光が僅かに走り、その後の手の平には、先程まではなかった筈の氷の塊が鎮座していた。 「こんな変な力の、象徴なんだから……」
https://w.atwiki.jp/yuina/pages/161.html
―11― 「……これは捕獲と言うより、奪還という形では無いのか?」 日も高く昇り、そろそろ傾き始めるだろうと思われる時間帯の、南部フィールドのモレクから少し離れた場所。 そこは街道からも外れ、森と言えるほどの量では無いが樹も多く、普段から支援士すらも寄りつかない場所である。 人が寄り付かない理由は、強い魔物がいるというわけではなく、探索しても何も見つからないので来る価値も無い、という理由からではあるが。 「……話を聞く限りじゃ、そうなるな」 そんな場所で、エミリアとディンの二人は『虹彩の魔鳥の捕獲』の依頼主の指示で、数人のクセレントと肩を並べて待機させられている。 依頼主曰く、このクレセントはエミリア達とは別に雇った支援士であるらしいのだが、マスターとクローディアの話を聞いた後のせいか、どうにも胡散臭い気配を放っている気がしてならなかった。 「……賊に奪われた魔鳥の雛を取り戻してくれと言われたが、それでこんなところに待機させるのも納得がいかん」 「それに、強奪にあったと言うなら支援士より自警団に通報する方が現実的だ」 「ふん、裏に黒い噂が流れている相手じゃ、自警団も動いてくれぬのかのぅ……」 少々嘲笑じみた表情を浮かべながら、そんな事を口にするエミリア。 となりに立っているディンにのみ聞こえるように話していたつもりだったが、どうやらクレセントの一人にも聞こえていたらしく、『黙れ』とでも言うかのように、ギロリと二人の方へ目を向けていた。 「……ま、依頼の中身が”捜索”ではなく”奪還”だとするならば、一番納得がいかぬのがその相手に私達を選んだ事じゃ」 二人は一瞬会話を止めるが、それでも特に恐怖や威圧感などといったものは感じていないらしく、少し間を置いて再び会話を続け出す。 「…………そうだな、確かに、Aランク以上は支援士側に断る権利は無い。 少し前にAに昇格したばかりの俺達より強い連中なら、いくらでもいそうなものだが」 4年近く旅を続けてきた身としては、南部にいるA以上の支援士で、自分達以上に強い者にはそれなりに会ってきた記憶がある。 魔鳥の雛を『奪っていった』相手が誰かは知らないが、指名無しのAランクの依頼の場合、待機中のA以上の支援士が自動的に選ばれる事になる。 だが、捜索依頼でもなければわざわざ『レアハンター』を指名する理由が見当たらない。 「……裏があると考えておいたほうがいいな」 最後は、本当に誰にも聞こえないような小さな声で、ぼそりと呟くようにそう口にした。 元々この依頼に関しては、クローディアからの……強いては自警団からの要請も受けている。 最終的な判断は自分達に任せると言われたが、こうもいろいろと考えさせられる状況が重なると、自警団側の肩を持ちたくなっても仕方ないかもしれない。 「……む、依頼者様が戻って来たようじゃぞ」 そうこうしている間に、視界の向こう側から魔術師系ジョブの様相をした、初老の男が一人の少女を連れてこちらに向かってくるのが目に入ってきた。 ……ただ、その後ろを歩いている少女は、ディンとエミリア――二人の精神を揺さぶるのに十分過ぎる存在で、できればこんな状況で出会いたくは無かった、最悪の相手…… 黒装束に白い上着、そして白銀の髪と黒真珠の瞳をもった ruby 子龍 rt パピードラゴン /ruby ……ティール・エインフィードだった。 「――あの小鳥の居場所は聞かないんだね」 見通しが悪い、という程では無いが木々がまばらに生え、決して見通しがよいとも言えない林の中。 モレクで窓の外に見えた男の後を追い、何をしに来たと問いただしたところ、連れ出されたのがこの場所だった。 ……普段はだれも近寄らないような、何の変哲も無い林。 兵士を待機させてあるのは明白だが、下手に町中で暴れられては被害がどこにとぶかわからない。 ティールは、大人しく男が案内する先に向かうことにした。 「あの場に小さな子どもが二人いた……ヤツはすでに人化の力を得ているのだろう? だとすればその二人の内のいずれかが魔鳥だ」 振り返りもせずに、淡々と答える男。 ティールは訝しげな表情を浮かべつつ、もう一度口を開いた。 「……あなたも町の真ん中で目立つ行為は避けたいってワケね。 でなきゃあの場で襲撃してる」 「まあ、そんなところだ」 ―逆に言えば、町の真ん中で襲撃する事もできる、という事でもある。 しかしそうなると町の警備兵もコトの中に加わってくるし、どうころんでもややこしい方向に走る事になる。 互いに外に出る事を選んだのは、正しい選択だったかもしれない。 「……さて、改めて聞こうか」 林の中に入って随分歩いただろうか。 ある地点に差し掛かったところで男は急に足を止め、ティールに向けて問いかけた。 「……何を言いたいか分かるけど、言ってみなよ」 「あの子どもを引き渡してくれれば、私達も君を追うことは無い。 だが……」 「断ったら、伏兵を出す気でしょ。 ……いや、もう隠す気も無いみたいだね」 男が言葉を終える前に、周囲の光景に目を向けてそう一言。 ……ここは元々見通しが悪くなるほど木は生えていない林の中。 ティールのその言葉通りに、彼女達の周りには、すでに20名近い兵士がずらりと並んでいた。 「てきとーに集めたか、元々あなたの配下なのか……よくもまぁガラの悪いのばっかり集めたものだね」 先日の小競り合いで見たようなクレセント達の他に、ベルセルクやブレイブマスターと思わしき兵士も増えている。 以前よりは本気で潰しにかかってきているという事だろう。 「なかなか言うようだな。 なら、少しはガラのいい支援士もいる事、お目にかけようか」 そう言いながらさっと手を上げると、丁度男の身体で視界からは隠れていた位置から、無理矢理突き出されるようにして二人の支援士が現れる。 「――――!?」 一人は、内側から強度を確保しているだろう白いジャケットに、簡易な上半身鎧と、170近くはある大剣を持ったパラディンナイトの青年。 もう一人は、黒を基調としたドレス風の衣装と、黒地に白い翼の模様が施されたベレー帽を身につけ、その手に特大のアクアマリンがあしらわれた杖を手にしたマージナルの少女。 「……ティール、なんでお前がここに……」 「裏があると読んではいたが……まさか、相手がお主とはな……」 表れたその二人は、ティールの姿を見て驚きを隠せない様子だった。 ……が、それはティール自身にとっても言える事で…… 「ディン、エミィ……」 それは、つい先ほどまで自分達の話題の中に出ていた二人。 かつて『エメトの欠片』の探索で、即席とはいえチームを組んだ、思い出深い二人との邂逅だった。 「ディン・フレイクレス。 エミリア・エルクリオ……Aランクの依頼を、放棄するとは言うまいな?」 <<前へ 次へ>>
https://w.atwiki.jp/shareyari/pages/121.html
作者:月下の人 ◆WXsIGoeOag 【前作】 【1】 【2】 【3】 【4】 【5】 【6】 【次作】 「ハッ、手はあるって? 食材しか出せねェおめェに何があるってンだ?」 「あるさ。そいつは……俺の拳!」 陽太の合わされた手が離れ、固められた左の拳が右の掌に打ちこまれる。 「ばっ、馬鹿っそんなのっ!」 「いいから。俺を信用しろ」 続いて左掌に打ちこまれる右拳。バシン、と大きな音を立てる。 「拳ィ? 素手でどうなるってンだ?」 「舐めんなよ、俺の拳は鉄をも砕く!! あえて封印してたのさ、怪我じゃすまねえからな。だが…」 ビシィ!と擬音が聞こえるかの如く、見事な動作で指を突きつける陽太。 「おまえになら本気を出してよさそうだ」 ベンは一瞬驚いたように目を見開き、ふっと肩をすくめた。 「…そこまで言えりゃ大したモンだ。いいぜ、反撃はしねェ、やってみな。 当然能力は使うがな。最後に直接触って現実を思い知るといいさ」 ダン! 決意を込めた左足が一歩踏み出す。 「いくぜっ!! 封印奥義!!」 握った右拳を後ろに構え、半身でステップ。1、2、3。 「ブウウウゥゥゥトッ!!!!」 踏み込んだ左足が地面を捉え、全身でベンに肉薄。遅れて伸びる大振りの右。 静止するベンの顔面に、投球のようなモーションで迫る右拳。 そして衝突の瞬間、開かれる右手。 「フィストオオオォォォッ!!!!」 パァァン!! 高い音と共に、顔面に右の平手が打ちこまれた。 「ぐっ!」 苦痛の声を上げたのは、右手を押さえてうずくまる陽太だった。反面微動だにしないベン。 やがて動きだしたベンの顔から、赤い何かが落ちるのが見えた。 「なんだァ? 拳がぶっ壊れるのが怖ェからパーにしたか?」 ニヤリ。陽太が不敵に口を歪める 「いや……直撃だ」 「何言ってやがる、全然効いて……ッ…!?」 「!?」 余裕だったベンに突然、変化が訪れた。 「グッ…ガアアアァァァァッ!!!! 目がああああぁぁぁ!!!! 何だこれあああぁぁぁぁ!!!!」 突如顔面を押さえて叫ぶベン。頭を振って大変な苦痛を訴える。 「てめェ何しやがったあああぁぁぁぁ!!!! 熱ッツアアアァァァァ!!!!」 「行くぞ晶、今のうちだ」 陽太の左手に引かれ、苦しむベンの脇をすり抜ける。 チラリと見たベンの足元には、グシャグシャに潰れている、赤い果実のようなものが落ちていた。 「ねえ陽太何したのっ!? あれ何っ!?」 「禁術だ。あまり使いたくはなかった」 「いや禁術って…」 ベンが追いかけてくる気配はない。 僕たちは奇跡的にも危機を脱し、最初の犬が逃げた先の狭い路地裏を駆け抜けて行った。 路地裏の先、大通りの明かりが見えた。これで安心と足を緩めた、その時。 「…っ!? 何っ!?」 大通りから現れたスーツの男が、僕たちの行く手を遮るように立ちはだかった。 僕は陽太に続いて足を止める。 若々しさを感じさせる黒の短髪。フレームの太いサングラス。 ベンのような危険な雰囲気は感じない、普通の体格の男は、ゆっくりと懐に手を入れる。 「!!?」 男が取り出したのは、注射器。 それを男は、慣れた手つきで自分の首筋に打ち込んだ。 注射器をしまうと男は手を広げて、僕たちを歓迎するようなしぐさを見せる。 「やあ、はじめまして。水野晶さん。岬陽太君」 「何だ…お前はっ!?」 「先程は僕の依頼者が君たちに大変な失礼をしたようだね。 彼には丁重にお連れしろと依頼したんだが…依頼した僕のミスだ、申し訳ない」 「お前が奴の依頼者かっ!!」 男は黙って微笑み、陽太の言葉を肯定した。 「岬陽太君、君は実に素晴らしい。一般人、しかもその若さで彼を突破できる人間などまずいない。 一体彼に何をしたんだい?」 「答える義理はない!」 「…そうか。それは残念」 「!!!?」 突然、男が消えた。瞬きの瞬間に、目の前から男の姿が忽然と消えていた。 ぞくり。 直後、背後に走る悪寒。 「手はどうしたんだい?」 声に反応して反射的に振り向く。背後、たった一歩の距離。陽太の右手を掴んで、そこに男が立っていた。 「なっ!!!?」 陽太が男の手を振り払ったとき、男の姿はそこから消えていた。すでに男は最初の位置に立っていた。 男は陽太の手に触れていた指先をすり合わせ、臭いを嗅ぐ。 「なるほど、これは『ブート・ジョロキア』」 「ジョロキア…?」 疑問を投げかける僕に、男はニコリと微笑んで答える。 「ブット・ジョロキアとも言う、北インド産の唐辛子さ。有名なハバネロの二倍以上、世界一の辛さを持つ品種だ。 皮膚に付着すれば多量のカプサイシンが火傷に近い症状を引き起こし、目に入れば失明すらありえる。なんとも危険な植物だが…」 男はピンと人差し指を立て、クイと振る。 「立派な食材だ」 男は、まるで講義するのを楽しんでいるように見えた。 「さて、岬陽太君。幸い大きな怪我はないようだけど、その手は僕に原因がある。 君の治療をしたいのだが、どうだろうか。僕の研究所は近くにあるんだ。よければ水野晶さんも一緒に」 バシィッ! 突然男の眼前に、赤い果実、リンゴが現れる。 陽太が投げたんだ。それを男は右手で受け止めていた。 「怪しすぎるんだよ…てめぇ…!」 「これはこれは、ご挨拶だね。だが素晴らしい具現化速度だ」 ガリリと一口、手にしたリンゴを齧る。 「ふむ、栄養価は通常より低いようだ」 男はリンゴを乗せた右手に、まるで何も乗っていないかのように左手を重ねる。 両手を離したとき、そこにあったはずのリンゴは消滅していた。 「てめぇ…何者だ」 「そうか。紹介が遅れたね」 男はゆっくりとサングラスに手をかける。 その下から現れた素顔は… 「なっ!!!!?」 「えっ!!!!?」 曰く、若き天才。 画面の中に、何度も目にしたことのある、その顔。 チェンジリング・デイから4年。能力に対する画期的な考察と、誰にもわかりやすい講義によるメディアへの露出により、 一躍有名となった人物。10年経った今でこそ当時ほどの露出はなくなったが、変わらず現役で活躍する能力研究の第一人者。 「比留間…慎也…!!?」 「僕を知っていてくれるとは、光栄だ」 信じがたい、信じがたい衝撃の邂逅がそこにあった。 <続く> 登場キャラクター 岬陽太 水野晶 ベン 比留間慎也 上へ
https://w.atwiki.jp/princess-ss/pages/86.html
XII 腕の中のいとおしい、女。 稚い子供を寝かしつけるように、ゆっくりとリズムをとって、髪をなでる。 まだ少し震えているようだ。身に起こったことを受け入れるのは、簡単なことではないだろう。 女神の存在を民は知らない。 あの存在は、莫大な益を生む。 何百年もかけて、天眼者が自らの利益のため隠し守り通してきたのだ。 地母神も面倒をきらい、おおかた依代となった女の記憶を奪う。 女たちは儀式が終われば普通の生活に戻っていくのだ。 例外は、ある。 女神に深く愛されたものがたまさか、女神の意思で宮城に迎えられてきた。 迎えられた女は国王に供され、女神の気分によっては寝間で国策を囁く。 あるものは国王の子をなし国母として正妃に立てられ、あるものはひっそりと王宮の奥で生を終える。タイロンの母のように。 しかし今回の女神はアビゲイルを後宮に納めよとは言わず、彼女を労れ、と告げるのみであった。 タイロンには女神の真意がわからない。 想定外の事態に、タイロンの考えは定まらなかった。 アビゲイルを、前例に従い、愛されし者として後宮に納めるか。 ・・・この逞しく生きる女を、一生宮城から出られない籠の鳥に。 できるわけがない。 アビゲイルに現在まで続く女神と国主との間柄を理解してもらい、納得ずくで王家の共犯者になってもらうか・・・ 世界の秘密を垣間見た上で、これまで通り生活することは思った以上に枷になるだろう。 出自がわかった以上、この娘は儀礼の鎧に身を固め、二度と友として見せてきた笑顔を自分に向けてくれることはないに違いない。 全てなかったことにする。 手っ取り早いのはアビゲイルにすべて忘れてもらうことだ。 今夜のこの部屋での出来事を全て忘れてしまえば、気ごころの知れた友に戻れる・・・結局、自分の都合だ。なんという傲慢。 「苦しい・・・タイロン」 アビゲイルが身をよじって抗議の声を上げた。 無意識に手の中のぬくもりを強く抱きしめていたようだ。我に返って、込めていた力を緩めた。 そっとアビゲイルの手がタイロン・ツバイの額に伸びてきて、天眼を包み込む。 「善からぬことを、考えていただろう」 金の天眼が完全に隠れてから、やっとアビゲイルが視線を上にあげ、タイロンに絡ませてきた。 「捕らえて支配下におくか」 瞳にはいつものアビゲイルの理知的な輝きが戻っている。 「すべて忘れろと命ずるか」 その洞察力には頭が下がる。タイロンは黙って目を閉じた。 しばらくのあいだ、二人の間を沈黙が支配する。 「・・・そうするのがアビゲイルにとってもいいと思う」 アビゲイルがそっと天眼にあてていた手をタイロンの頭にまわし、唇を額に当てる。 「・・・大きなものを背負っているんだな」やさしく日向の匂いがタイロンを包み込んだ。 今までとは逆に、アビゲイルがタイロン・ツバイを抱きしめていた。 愛おしい人を手に入れた、充足感。 受け入れられている安心感。 一言忘れろと命じれば、アビゲイルは全て忘れる。 心地よいこの瞬間を、自分の胸の内に綴じ込んで慈しみ、この先を生きていかねばならない・・・ さまざまな感情が押し寄せ、綯交ぜになって正気を失いそうだ。 「これからも、一人で耐えるのか?」 アビゲイルの唇が眼尻に当てられてはじめて、自分が涙を流していることに気がついた。 ただ、滂沱する男を抱き寄せて、むずがる幼子をなだめるように背中をさすってやる。 飄々と立ち回るタイロン・ツバイの人懐こい笑顔の裏には世界の秘密が隠されていた。 この人は黙々と、神との約束を果たして、この国の民の生活を守ってきた。 そのことを、誰も知らない・・・自分だけが知っている・・・ 抱き寄せた男に湧く気持ちを何と呼ぶかは、アビゲイルはわからない。 先ほどまで自分の中にいた貴き者は、タイロンのことを愛おしい吾子、と呼んだ。それが近いような気もする。 タイロンの閉じられた瞳から流れ落ちるしずくをていねいに舐めとる。 愛おしい、と思うと胸に暖かい灯火がともったようだった。 「忘れる以外に・・・私にできることはないのか?」 アビゲイルの言葉に、ゆっくりとタイロン・ツバイが眼を開ける。 「アビゲイル」 微笑にさびしげな影がくっきりと浮かぶ。 「ありがとう、充分だ」 その顔が思った以上に穏やかで、かえってアビゲイルの頭の中に危険信号が鳴り響く。 どうすれば、忘れろと命ずることをやめさせることができるのか・・・ XIII それは本当に突然、タイロンの唇をやわらかく塞いだ。 押し当てられる唇は少し乾いてかさつき、タイロンのそれに引っかかる。 勢いにたじろぐタイロンの目の前には、アビゲイルの閉じた眼を縁取るまつ毛が白い頬に落す影があった。 あわてて身をよじって逃れようとしても、首がすでに彼女の腕に絡めとられて逃げ場がない。 すぐに唇をこじ開けられ、舌がするりと絡みつく。 蠢く唇と舌に何もいうな、という明確な意思が伝わってきて、圧倒された。 どうして、そのような行為にいたったのか。 唇さえふさいでしまえば・・・いささか子供じみているが、アビゲイルは夢中だった。 己の唇でタイロン・ツバイの唇を封じ込め、動こうとする舌を吸い上げ絡めとる。 抵抗を見せていたタイロンの舌が従順になり、彼女の動きに呼応する反応を見せ始めた。 唇をあわせることがこのように心地く、快楽さえ伴うことを、彼女は初めて知った。 やがて当初の言葉を封じるという目的を忘れて、アビゲイルは接吻に没頭しはじめる。 長い長いその口づけの儀式は終わらせるには余りにもせつなく、甘美な一時だった。 どれぐらいそうしていたのだろうか。開いた窓の外は暗いとはいえ、清清しい明け方の気配が漂う。 ゆっくりと、名残惜しげに唇が離れていく。 どちらとはなしに深いため息がもれ、そのため息にはそこはかとなく快楽の種火のようなものが混じっており、お互いに少々気不味い。 アビゲイルがおずおずと、離れたばかりの相手の唇に指をあてた。小さい子に、静かにしていましょうね、と示すしぐさだった。 彼に触れると、じんわりと疼くような暖かさが心に点る。 天眼と言霊による呪縛の影響が大きいが、いままでアビゲイルは異性に心を寄せたことがない。 初めて胸に点るタイロンに対する感情を今、消してしまうのは余りにも惜しいことに感じられる。 「私は」 少し掠れた、しかしはっきりとした口調でアビゲイルは語りかける。 「今夜のことを忘れたくは、ない。」 うれしさに不覚にも満ち足りたなにかがタイロンの内側から溢れ出そうで、目を閉じた。 そろり、と唇の上をアビゲイルの指が行き来する。 「決して口外はしない・・から」泣き出しそうなのは、アビゲイルも同じだった。 タイロンに持った感情は人が異性に持つ好意で、恋とか愛、情などと呼ぶことに彼女自身は気がついてはいない。 そっと、アビゲイルの手をタイロンが握って口付ける。 「・・・そういってくれるなら、奪ったりはしない」 大きく息をつき、もう片方の手で真円に開いた天眼をそっとなでる。 アビゲイルの見ている前で黄金の眼が次第に細くなり、やがてぴったりと閉じられた。 アビゲイルがまじまじと額を眺めている。 「閉じてしまうとここに眼があったようには見えないな」 ぎこちなく、タイロンと視線を合わせて微笑もうとしたが、失敗して頬がひきつった。 「この先、何が起こるか俺にはわからない」 タイロンの声音は真剣で、アビゲイルは秘密の大きさを改めて思い知る。 「・・・誰にだって、何をしていたって、先のことはわからないものじゃないか・・・」 「そりゃそうだ」タイロンの眉間のしわが緩む。 どちらからともなくお互いに腕をまわして、寄り添った。 東の空が白み始め、豪奢な部屋に朝が訪れようとしていた。 もう間もなく城砦都市に生活の喧騒が訪れるだろう。 タイロンがのろのろと寝台から起きだして、女神がむしり取って放り出した着物を集めて身につけ始めた。 そのまま倒れた城主の身支度を手早くととのえ、担ぎあげようとしている。 アビゲイルも作業を手伝おうと起き上がろうとして、下肢の違和感にうめく。 腰から下が重い。まるで水草の密集した小川を渡河しているようだ。 違和感に首を傾げながらひろい寝台の端まで這うようにたどり着くと、鏡の扉に城主を放り込むタイロンから声がかかる。 「横になっとけよ」 城主が流した血を一度着こんだ上着を脱いで拭う背中が、くつくつと笑っている。 「やりすぎなの」普段と変わらない人を喰ったような笑顔を浮かべるタイロンがいる。 アビゲイルはその場でぽかんと男を眺めるしかない。 「激しく抱き合っただろ?」抜けぬけと、片目をつぶってみせた。 頭の中に、長い夜の記憶が次々と浮かび、アビゲイルの顔が見る間に赤く染まった。 タイロンの顔を直視できず、思わず寝台に顔を伏せた。 男が近寄ってくる気配を感じて、身を固くする。 「アビゲイルはそのまま、寝台にいればいい。侍女が身支度をしてくれる」 タイロンが昨晩はアビゲイルの衣裳であった水色の薄布を掻きよせて、掛けてやる。 「お前が城主に無体な真似をされた、と涙してくれるかもしれない」 軽口を叩く口調とは裏腹にそっと触れた手が、優しく髪をすき流していく。 なるほど寝台の上は乱れ、ところどころ湿って色が変わっている。 部屋全体に情交の匂いが立ち込めているような気がしてきた。 気恥ずかしく感じられ、タイロンのほうに目を向けることができなかった。 XIV ・・・くる。 二人の兵士の部分が、近寄ってくる気配を感じ取った。 見回りの兵か、侍女か。 白々と夜が明け、城全体が起き上がり、活動が始まる時間になったのだ。 「アビゲイル」 顔をそむけたままの女に語りかけた。ほんのりと赤くなった耳やうなじがかわいらしい。 「やらなくてはならないことが、たくさんある。」 人の気配は刻々と迫ってくる。アビゲイルにあてがわれた侍女が、朝の支度のために部屋を訪れるのだろう。 「次にいつ、お前に会えるかわからない。」 アビゲイルが顔をあげて、タイロンを見た。 紅潮した頬、こちらを見上げる瞳を脳裏に焼き付ける。 「どうか壮健で」 タイロンが触れるだけの接吻を残して本当にあっけなく扉の向こうに姿を消したのと、侍女が扉をたたくのが、同時だった。 城に仕える侍女にとって、中庭付きの豪奢な客間を訪れるのが一番いやな仕事であった。 もちろん、人の情事の後片付けなど、誰にとってもいやなものではある。 なにより前夜、気高くあった貴婦人や、無垢な少女や、不安そうな人妻が、皆一様に表情を失い放心して横たわる様を見るのは、同じ女として居たたまれなかった。 みな、望んでこの部屋に招かれるわけではないことも知っている。 今回の客人は、騎士だと聞いている。 以前もこの部屋に泊まったことあるらしいが、侍女は担当していなかった。 さわやかな笑顔や、一見細身で少年のように見えるりりしさを好ましく思ったがゆえに、朝の身支度の役目は気が重かった。 香木のドアをノックしたが、案の定、返事はない。 できるだけそっと扉をあけた。 部屋には香木の香りと、情事特有の籠った臭いと、微かに血の匂いが混じってる。 ・・・ひどく殴られたのかしら。侍女はため息をついた。 ドアが閉じてしまわないように、楔をはさんで固定して部屋に入る。 驚いたことに、客人は外に開いた窓辺にたち、昇る朝日に照らされる山なみに目を細めていた。 その首すじには強く吸った跡が見えているし、乳房には指のあとがくっきりと浮いている。 下半身には体液が乾いてこびりついている。明らかに、凌辱のあとがみえていたいたしい。 普段なら、放心状態の客人の体を拭き、着替えをおいてそっと退室する。 皆、心を手折られて打ちひしがれている。前夜のことを思いだして錯乱してしまい、心を病んだ女性もいたのだ。 迷った末に、勇気をだして声をかけた。 「お支度をお手伝いします。」 「ありがとう」昨日より、穏やかな答えが返ってきた。落ち着いている。 ・・・この人は、大丈夫。 城主に犯されはしたのだろうけれど、心の大事な部分は保つことができたのだろう。 その強さを、うらやましく思った。 暁の光のなかなら、火照った頬がごまかせるだろうか。 平静を装いながら素裸のまま窓際に移動する。 相変わらず体はなにかを引きずっているように重い。 ・・・あの男には、振り回されてばかりだ。 別れを惜しむまもなかった。 いろいろな感情や思いが次々と浮かんでは消える。首をふって、窓の外に目をやった。 濃密な森の向こうに、赤く輝く尾根。 抜けるような東雲の朝。 世界は変わらず美しい。 思わず見惚れているところに、侍女がおずおずと入室してきた。 素裸で立つアビゲイルにたじろいでいたようだ。 身支度は自分でする、と侍女から湯と綿布を受取り、固く絞って全身を拭う。 背中は侍女が拭いてくれた。何も聞かないでいてくれるのがありがたい。 清潔な衣服に着替えて、やっと人心地つくことができた。 窓辺にすわり、侍女が手早く室内を片付け整えてゆくのを眺めていた。 別の侍女が朝食を運び入れ、二人で退室していく。 礼を述べるアビゲイルに、二人はていねいにお辞儀を返した。 城主が突然の病に倒れ、北城内は多少混乱しているようだ、と教えてくれたのは件の侍女だった。 「お客様が滞在中だということが忘れられているようで」と申し訳なさそうに詫びる。 近日中に退室できるように、上司に働きかけてくれる、と約束してくれた。 結局、アビゲイルが解放されるまでに3日かかった。 侍女たちの配慮で、不自由なく過ごすことができた。 城主の身に起こったことをアビゲイルは承知していたので、大人しくしていた。 城主の在・不在にかかわらず、日常の生活は営まれている。 多少の混乱はあるようだが、巡察正使の采配でクンツは療養のために主都へ送還され、次の城主を迎え入れる準備を終えて、到着を待つばかりとなったようだ。 アビゲイルが開放されて本来の宿舎に戻った日、城内に滞在していた巡察師団は次の目的地、北西城にむけて出立した。 配置された城門の上からタイロン・ツバイの姿を探してみたが、見つけることはできなかった。 やらねばならないこと、のために既に城を去ったのだろう。 隊の帰砦も決まった。小隊長として当面の物資を受け取る作業などで毎日が忙しい。 日々、やるべきことをやる。 世界のどこかで、黙々とそれをする男がいることを知っている。 私も、そうするだけ。 終章 山の砦に初夏のさわやかな風が吹き抜けていく。 雪渓から流れ出る水も水量が増し、いよいよ夏の到来を感じさせる。 父と慕うロク砦主の片腕として、相変わらず、忙しい日々だ。 麦の収穫期に入り、侵入を試みる山岳民族を追い払うのに苦労している。 弟は訓練所で才を認められ、参謀課程に進み兵法を勉強していると知らせてきた。 今しばらく、軍での生活が続くだろう。それも悪くない、と思い始めていた。 アビゲイルは巣立ったばかりのイワツバメのつたない飛行を目を細めて眺めていた。 大地のたくましさ、美しさ、はかなさを実感するたび、アビゲイルはかつて自分の中に入り込んできた女神と男を思い出す。 そうすると、心の底に暖かい火がともったように感じる。何度も心に火をともし、慈しむのが日課のようなものだ。 それは愛情という名でしっかりと彼女に根差し、陽光を得た花のように彼女自身を開花させたのだが、自覚はない。 「我が国土は本当に美しいよなぁ」 思わずそばにいる部下に同意を求めた。 ほんとうに、と答える部下が胸の内で「あなたは美しい」と続けていることを、彼女は知らない。
https://w.atwiki.jp/nandayo/pages/269.html
サウナでの邂逅(鞍馬麗) ※肌色多め閲覧微注意 + ... 鞍馬麗(くらま・れい) https //w.atwiki.jp/nandayo/pages/156.html 基本情報 作品URL https //www.pixiv.net/artworks/117099488 権利者 魔剤海豹 コンタクト先 Twitter(DM開放中) リンク先にR-18差分(全裸)有り。
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/577.html
揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(前編)◆6lyiPawAAI 円形闘技場という死地から脱した福路美穂子。 脱出の際に出会った馬を駆り、B-3の城へと向かう。 その最中、気絶した平沢唯を片腕で支えながら、1つの疑問に拘泥していた。 それは何故か追ってこない白髪の変態男の事でも、琴吹紬が急に殺し合いに乗った理由などでもない。 (私の身体はどうなってしまったの……?) つい先ほど、温もりを求めて唯を抱きしめてみた美穂子は、自分の心臓が鼓動していない事を知った。 それどころか、自分の身体で脈動しているのが変容した左腕のみである事も知ってしまった。 人間は心臓が止まれば死ぬ。 それは美穂子ならずとも一般常識を兼ね備えた人間にとっては省みる必要すらない理である。 にもかかわらず、美穂子はこうして動く事ができ、あまつさえ思考すら可能なのだ。 ―――異常。その一言に尽きた。 異常ゆえにいつ終わるとも知れないこの状況について考える事は急務だった。 美穂子は改めて円形闘技場での惨劇を振り返る。 船井への不信感から唯と共に別行動を取った事。 帰還した紬を迎え入れた事。 その紬があからさまに異様な雰囲気をまとっていた事。 船井もろとも毒を盛られた事。 白髪の男と黒髪の少女が乱入してきた事。 自分の左腕が変容してしまった事。 左腕を駆使して白髪の男から唯を連れて辛くも逃れた事。 さて、この中で美穂子の身体を異常に至らしめた原因は何か。 (琴吹紬が私に盛った毒か、はたまたこの左腕によるものか。そのどちらかね) その考えを前提に再度回想に戻る。 場面は白髪の男との睨みあい。 白髪の男との間合いの取り合いの間、少なからず部屋の中を観察する余裕があった。 美穂子はその場にいた全員の様子をくまなく観察済みだった。 平沢唯。気絶中。 白髪の男。気持ち悪い笑みを浮かべてこちらを牽制してくる。 黒髪の少女。気絶中。 琴吹紬。腹部を貫かれている。まず間違いなく死亡済み。 船井譲次。吐血、嘔吐。まず間違いなく死亡済み。 そして美穂子は船井と同じく毒を盛られた。 ゆえに船井と同じ状態でなければおかしい。 要するに”死んでいなければおかしい”のだ。 (それを後一歩の所で阻止してくれたのがこの左腕ってところかしら) 美穂子はまじまじと自らの左腕を見る。 毛で覆われたその腕はまるで野生動物のようだった。 一般的に見ると醜いと形容したくなるそれだが、美穂子は全く別の心を抱く。 (これは神様が与えてくれたもの。神聖なものに違いないわ) 毒によって死のうという間際、美穂子が最期に考えたのは唯を守りたいというものだった。 その後、不死鳥のごとく蘇り、唯を連れて逃げ出す事に成功した。 唯を守る事ができたのだ。 (神様が唯ちゃんを守れとそう言うのならば、私はなんとしてでも唯ちゃんを守りぬきます!!) だが、美穂子を死の淵より呼び戻したのは決して神などではない。 むしろその逆。レイニーデビルと呼ばれる1つの怪異。 デビルという名の通り、それは悪魔にしか過ぎない存在。 とはいえ、そんな事を美穂子は知る由もなかった。 美穂子は自分が作り上げた想像上の神様に感謝の念を送ると、また次の事を考える。 唯のことである。 唯を守ると誓った美穂子ではあるが、この左腕について詳しいことは分からない。 もしかしたら、一瞬後にも自分は死んでいるかもしれない。 そう考えると、唯にはもっと自分の意思で行動する力をつけて欲しいと思う。 (今後の事を思うと、これからどう動くかは唯ちゃんに決めてもらった方がいいかもしれないわね……) 唯を撫でながらも思考に没頭する。 かの男が現れたのはその直後の事である。 ◇ ◇ ◇ 少女を弔った政宗は麓に向かって異常な勢いで突っ走っていた。 B-3からC-3を経由してC-4エリアへ。 駅に向かうにしろ工業地帯へ向かうにしろ、この経路を取るのがもっとも合理的だと判断した結果だ。 (どっちに行くかは分岐点についてから考えりゃいい。結果は後からついてくるもんだ) 走りながらでも考えることはできるしなと呟きつつ、疾走を続ける。 時ここに至るまでただの一度も戦闘に入る事がなかった伊達政宗。 その間にも次々と命を落とす他の参加者たち。 その中には自身の片目とすら呼んだ片倉小十郎さえ入っている。 にもかかわらず、独眼竜たる己が全く介入できていないとはなんと悔しき事か。 「こんな最悪なpartyだがな、招待状を受け取ってスルー決め込むなんざ、独眼竜の生き様じゃねぇんだよ!」 そうこうするうちに、政宗はC-4エリアへ入る。 (そろそろ橋が見える頃合いか。さぁて、どっちに行くかね) 地を駆けながらも思考に没頭する。 かの女が現れたのはその直後の事である。 ◇ ◇ ◇ この出会いは必然であったのか否か。 そんな事は誰にも分からない。 ただ、この出会いは少なからず両者の今後の方針を左右した。 それだけは確かなことだった。 舞台はC-4の北方にかかる橋の西。 南からの道と西からの道、そして橋からの道の合流地点。 それまでの道中とは違い、少しばかり開けた地点。 そこに先に現れた政宗は別の道から馬の蹄の音が聞こえるのを確認する。 その音はここに向けて近づいているのか、大きくなってきた。 「Hey! ちょっと待ちな!」 何者かが駆る馬の前に飛び出す政宗。 もちろん、臨機応変に対応できるように刀に手を添えてはいた。 「きゃっ! な、なんですかあなたは!?」 ただでさえ馬の扱いに慣れていない美穂子は、 突然立ちふさがった人間を前にして驚くのは無理もない。 馬を宥めつつ、前に立つ人間を咎める。 「Sorry. 生憎、優しくしてやれるほど時間の余裕がねえんだ。 ……小十郎ならそんな時でも相手を選ぶだろうがよ」 「こじゅう、ろう……それって、片倉小十郎さんの事ですか……?」 「!? あんた、小十郎を知ってるのか!?」 美穂子は唯を馬から落ちないように体勢を変えさせ、自らは馬を下りて政宗と相対した。 対する政宗は思いもかけず小十郎を知っている者と出会った事で驚き、動揺を隠せずにいた。 美穂子がそれを感じ取ってやりきれないような顔をする。 政宗もそれに気付く。 (Shit! 俺としたことが動揺を顔に出しちまったか) 独眼竜らしからぬ様だと小さく舌打ちをして、再度向き直る。 「……まずはあんたの名前を聞こうか」 「私は福路美穂子です。お馬の上にいるのは平沢唯ちゃんです」 「Okay. 福路美穂子と平沢唯か……確かに覚えたぜ。 俺は奥州筆頭・伊達政宗。小十郎は俺の部下だった漢だ。 もう一度聞くが、あんたは小十郎を知ってんのか?」 伊達政宗と名乗る者との出会い。 その出で立ちは小十郎から聞いた通りのものだった。 (この人が伊達政宗……片倉さんの主君) この少ないやり取りの中からですら、政宗が小十郎を大事な仲間だと思っていた事がひしひしと伝わってくる。 そんな彼に対して、自分は小十郎の最期を述べる義務があった。 美穂子は意を決して口を開く。 「はい。この場所に来て片倉さんと最も長くいたのは私です。 ……その、最期の時まで」 美穂子は小十郎との出会い、電車内から駅構内にかけての死闘。 そして小十郎の最期について黙々と語り続けた。 「そうか。小十郎はあんたを守って死んだのか」 「……はい。あ、あのっ、そのっ……!!」 「Ah?」 張り詰めた声色と共に政宗が見たものは目の前の少女の涙する姿。 美穂子はしゃくりあげて泣き始めてしまう。 「何を泣いてやがるんだ」 「ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!!」 「……俺に謝る理由はなんだ?」 「片倉さんはこんな所で死んでいいような人じゃなかった……凄く立派で優しい人でした。 それを、それを……私なんかのために死なせてしまうなんて!!」 竜の右目こと片倉小十郎……。 独眼竜の片腕として軍の一切すら取り仕切る彼は 戦なき日には民と共に畑を耕し、その痛みを分かち合う事のできる人間であった。 才能とその人格、その両方に裏付けされた強さはこの殺し合いにおいても発揮されていた。 対主催としても有数の腕を持つ彼が早々に死んでいったのは確かに大きい痛手であっただろう。 その当時、ただの一般人に過ぎない美穂子を守って死んだ。 1つの観点からすれば大きなマイナスに見え、美穂子もまたその観点からしか見ていなかった。 「Don’t worry.」 「……え?」 「気にすんな。もっとcoolに行こうぜ?」 責められると思っていた美穂子にかけられた言葉は意外にもその真逆。 その一切合切を許そう。独眼竜はそう言ったのだ。 「でも!」 「戦乱に生きる漢なら命を落とす事に迷いはねえ。それは俺も小十郎も同じこと。 無駄死にでもしてやがったら、不甲斐ねぇ小十郎に文句でも言ってやった所だが、 あんたを守って死に、そしてそのあんたはまだ生きてる。 無駄死にじゃねえんだ。褒めこそすれ責めるような道理はねえな。 そしてあんたが気に病む事でもねえ」 「……」 責められるつもりで政宗に詰め寄った美穂子だが、この政宗の物言いには沈痛せざるを得なかった。 政宗は「小十郎が守った人間はまだ生きている。だから無駄死にではない」と言った。 だが、美穂子は自分の予測通りであるならば、自分は”既に死んでいる”のだ。 これを伝えるか否か。 結果的に言えば、美穂子は伝えなかった。 それには大きく分けて2つの理由があった。 まず1つ目。 ここで「自分は死にました」と言ってどうするのか。 「片倉さんは無駄死になんです」と言っているようなものだ。 小十郎の名誉の為にも、また政宗自身の心の平穏の為にも、黙っているのが最上だと心優しき少女は考えた。 さらに挙げるならば、政宗は最初に小十郎の話題が出たとき、かなり動揺した。 ここはこれ以上刺激を与えるわけにはいかなかった。 そして2つ目。 簡単な事だが、「私は死んでいます」と言って信じる人間がどれほどいるだろうか? 当の本人でさえ鼓動の有無でしか自分の異常を感じ取れないのだ。 外から見て美穂子の身体の異常に気付く人間がどれほどいるものか。 こんな荒唐無稽の話をする必要はない。 そんな考えの下、美穂子は自分の異常を胸に秘めた。 しかし、心に影が差すことにはなった。 政宗の言い分を聞くと、自分の中では小十郎は無駄死に。そうなってしまうのだ。 表面上では出さないものの、美穂子は政宗に深く懺悔した。 その一方で政宗は自分が想定した通りの小十郎の結末を聞き、安堵した。 この場においても竜の右目は竜の右目としてその生き様を貫いた。 無論、悔やむ事も多大ではあったが、それ以上に誇らしくもあった。 (それでこそ俺の右目を語るに足るってもんだ。なぁ、小十郎?) 「ところで、小十郎を殺した奴の名前は分かるか?」 「……すみません、外見くらいしか」 美穂子は政宗に小十郎を殺した者(ライダー)の外見特徴を伝える。 かなり特異な姿をしているので、遠目からもそれと分かるはずとも付け加えて。 (小十郎、仇は取ってやるぜ……!!) 小十郎の生き様はともかくとして、そいつだけは絶対に許せない。 小十郎の主君として、小十郎の友として、仇だけは絶対に取ってやりたい。 政宗はそう決意した。 こうして政宗と美穂子、両者は共に小十郎に対してひとまずの踏ん切りをつけた。 それから美穂子はかねてからの予定の通り、小十郎の形見を渡す事にした。 「伊達さん、これを」 「What?」 美穂子が政宗に差し出したのは伊達家の宝。 竜の爪、はたまた六爪と呼ばれるものだ。 かの松永久秀が武田家の家宝・楯無鎧と共に要求するほどの逸品である。 「片倉さんが大事に持っていたんです」 「小十郎がこいつを? チッ、あの野郎……」 政宗は瞑目し、空を見上げるように顔を上に向ける。 それはさながら、何事かを昇天した小十郎に問いかけているかのようであった。 (小十郎、お前はどんな気分でこいつらを持ってたんだ?) さぞ俺の代わりのように大事に扱ってやがったんだろうな、と政宗はその様子を思い浮かべて苦笑する。 そんな政宗を見て不思議な顔をする美穂子。 「あの、伊達さん?」 「おっとSorry. 確かにこいつらは受け取るぜ。 その代わりと言っちゃあなんだが、これを受け取っていきな」 六爪を受け取った政宗は代わりに今まで佩いていた刀を美穂子へ差し出す。 「これは?」 「城の宝物庫で見つけた。どれも名刀だ。この独眼竜の目に誓って保証するぜ」 「え、そんな大層なものは受け取れません!」 「気にすんな。どうせ俺は六口以上持つ気はねえんだ」 「分かりました。でも、六本もどうすれば……」 これが刀ではなく銃器であるのならば、悩む事はない。 弾数という制限があるのだから、銃器は多いに越した事はないのだ。 しかし、物は刀である。 六振りもの刀を受け取ってもその扱いに憂慮する。 それもそのはず。通常の人間は刀を扱うにしても二刀流が限度。 間違っても六振りも必要とするようなことにはならない。 もっとも剣豪将軍と呼ばれる足利義輝が最期の時に 何振りもの刀を代わる代わる使って敵を切り捨てたと言う話はある。 それにしたって一度に使うのは一振り二振りだろう。 政宗のようにいっぺんに六振り使うなんて戦い方は異常のほかないのである。 そんな訳で、美穂子はその刀の使い道に悩む。 (気分によって使うのを変えるとか? そもそも、どれがどうなのかとか分からないし……) 「何を悩んでんだ。今までだって六口佩いていただろう」 「それは……片倉さんが1セットで持っていたものですから」 「……しょうがねえな。なら、俺が使い道を教えてやる」 「はい。是非教えてください」 政宗の言う使い道とは以下のようなものである。 まず、美穂子が六振り全てを持つ。 ここで政宗と別れた後、各地を巡って信頼できる仲間に一振りずつ渡していく。 つまり、刀を対主催の目印にしようと言うのだ。 「なるほど……」 「おっと、まだ話は終わっちゃいないぜ?」 渡す際に注意するのは”一振り以上渡してはならない”ということである。 相手が集団でも一振りのみ。 何故このような事をするかと言えば、美穂子らが殺された時に備えてである。 これほどの名刀の数々であれば、この殺し合いにおいて大きなアドバンテージとなる。 当然、殺し合いに乗った者たちにとっても手に入れておきたい逸品である。 後に政宗が刀を持った者と相対した際、持っている数を見る。 一振りで「福路美穂子から刀を受け取った」と言うのであれば、政宗が戦う必要はない。 しかし、それ以上の場合。すなわち二振り以上の刀を持っている場合。 政宗はその相手を殺し合いに乗った者として対処する。 例外としては福路美穂子が二振り以上持っていた場合。 はたまた、政宗が何も言わずとも「福路美穂子から貰った」という事とその理由を述べる場合。 その2つは例外として設定すると言うものである。 「どうだ。そう考えるとそいつらにも利用価値があるって思うだろう?」 「そう、ですね……私には思いつきませんでした。 でも、それって私の主観で相手を見極めるって事ですよね? もし私の見立てが間違ってたら伊達さんも危ないんじゃ……」 「そんな大事に思わなくてもいいぜ? あんたはそう、伝令みたいなもんだ。 俺の意思を各地に喧伝する役割を担ってくれりゃいい」 「伊達さんの意思……?」 政宗にとっては刀を使った目印なんて余った物を使ったただの座興に過ぎない。 ならば何故こんな事をするのか。 政宗はここに来てから全体に影響する事を何もしていない。 だからこんな座興でも何でもいいから、それを使って場を動かしてみたかった。 そして美穂子を使って色んな連中にこう吹聴させるのだ。 「こんなくだらねえgameを始めた連中もこれに乗る連中もこの独眼竜がぶっ潰すってな。 せっかくだから今の言葉も渡す相手に伝えてくれねえか?」 「……分かりました」 美穂子はその役割を承諾。 もとより、小十郎を死なせてしまったという負い目もあったので、 相当無理な願いでなければ何か手伝おうと思っていたところだった。 こうして、刀の使い道についてまとまった。 「さて、長々と時間を掛けちまった。さっさとしねえとpartyが終わっちまうな」 「あ、あの、もう少しだけいいですか?」 この場での話を切り上げて立ち去ろうかと言う政宗を慌てて引き止める美穂子。 せめて行き先ぐらいは情報交換しましょうという事で、政宗もそれに同意した。 「伊達さんはどちらに?」 「そうだな、こっから南の工業地帯に向かうか、東の駅に向かうか。どっちかだ」 「あの、それでしたら東に行くことをお勧めします」 「Why? 理由を聞こうか」 「その……南の円形闘技場に殺し合いに乗った白髪の男が」 「殺し合いに乗った白髪の男? ……光秀の野郎だな」 政宗が白髪の男で思い浮かべるのは2人。 1人は政宗の口から出たように明智光秀。 もう1人はこの殺し合いの場で会った一方通行。 だが、一方通行とはこの場よりも随分東で会っているし、 殺し合いに乗った白髪といえば、まず思い浮かぶのが明智光秀だ。 (まぁ、あの一方通行の野郎が殺し合いに乗っててもやる事は変わらねえが) ただ、生き残っている参加者の中にもう1人白髪の男がいるのだが、政宗はそれを知らない。 そして美穂子はその円形闘技場での惨劇を語りだす。 平沢唯の友人である琴吹紬がとある理由によって逃げた事。 当時の仲間と紬を待った事。 戻ってきた紬によって仲間が毒殺された事。 そこに白髪の男と黒髪の少女が乱入してきた事。 白髪の男によって紬が殺害された事。 唯と共に辛くもその場から逃げ出した事。 ……自分も紬によって毒を盛られた事は伏せた。 「福路美穂子、あんたよく光秀の野郎から逃げ出せたな」 「ええ、この左腕のおかげです」 そう言うと、美穂子は左腕を目の高さぐらいまで持ち上げ、微笑む。 「その腕……いや、詮索するのは野暮だな。忘れてくれ」 「……ありがとうございます」 正直、自分でもこの腕についてはよく分からないので、政宗の気遣いは嬉しいものだった。 「しかし、光秀が誰かと組んで行動してるってのか。何か企んでるとしか思えねえな」 「黒髪の女の子はどう見ても普通の女の子でした。しかも、唯ちゃんとは知り合いらしくて」 美穂子は唯と澪の会話を蘇生途中の半覚醒状態で見ただけだが、 それでも両者が親しい間柄であったのだろうというのは、持ち前の観察眼から推察できていた。 「するってーと、そこで伸びてる平沢唯は友に仲間を殺され、 友が光秀と共に現れ、目の前で友が光秀に殺されたってのか? ……チッ、胸糞悪ぃ話だぜ」 「それと、黒髪の女の子は脅されていたとはいえ、唯ちゃんを殺そうとしました。 私が間に合わなければ、今頃は……」 美穂子は確かに唯に対して黒髪の少女が攻撃するのを防いだ。 だが、それはこういう場なのだから仕方がないとも思った。 悪いのは生粋の殺人快楽者や主催なのだ。 だから殺す。殺さねばならない。 福路美穂子がこの場でやるべき事。 それは平沢唯を守ると共に、襲い掛かってくる敵を倒すという事。 それから政宗と美穂子は危険人物についての情報交換を行う。 政宗の側からは織田信長、それと明智光秀。 美穂子からは眼帯の女(ライダー)、浅上藤乃。 確実に殺し合いに乗っているであろう人物だけ、名前とその特徴を交換し合った。 「Okay. 話は分かった。 光秀の野郎はさっさと始末しなきゃならねえ。俺は円形闘技場に向かうぜ」 もとより政宗にとって光秀の打倒は優先順位の高いもの。 その所在がつかめた以上、討ち取りに行くのは至極当然の話である。 「お一人で向かうんですか?」 「ついてくるってのか? 遠慮しちゃくれねえか。言っちゃ悪いが、足手まといになるだろうからな。 ついてくるのも構わねえが、容赦なく見捨てるぜ?」 政宗は光秀に遅れを取るつもりはさらさらないが、一般人を盾にされると多少やりづらい。 最終的には人質を見捨ててでも光秀を討ち取るだろう。 政宗としても犠牲を払うのは心苦しいが、光秀を放置するよりはマシだった。 それを考えると、こちらにもあちらにもそのような人間はいない方が好ましい。 「……分かりました」 政宗の言葉に対して美穂子は頷く他なかった。 光秀と対峙したとき、絶対に勝ち目がないと肌で感じてしまっていたのだ。 だから、政宗が足手まといになると言うと、それはそうだろうと納得してしまった。 既に死んでしまった船井が薬局で言っていた通りの展開である。 (……もっと力が欲しい) 心の底から美穂子はそう痛感する。 力がなければ生き残れない、何も守れない。 ただただ奪われていくばかり。 現に自分はもう大切な物を全て失ってしまったのだ。 だけど、自分にはまた守りたい人ができた。 平沢唯。彼女を守る為にももっと力が欲しかった。 「伊達さん。私たちは城を経由して敵のアジト、ギャンブル船に行こうと思うのですが」 美穂子は政宗に自分の行動方針を示す。 政宗は北の方から来たようだし、城の事を知っているかもしれない。 今は探索に役立つ情報が欲しかった。 「城を目指してんのか? 止めときな、あそこはもうただの廃墟さ」 「廃墟? 何があったんですか?」 思いもよらぬ情報に目を丸くする美穂子。 向かう先の施設の情報を得るどころか、廃墟。 「俺もあそこの方が騒がしかったから行ってみたが…… ありゃ城の土台をぶち抜いたかのような壊れ方だった。 どこぞのclazyな野郎が支えをぶっこ抜いたか折ったか。 はてさてどっちだろうな?」 「城の支えって……凄く丈夫な物じゃないんですか?」 「そのはずなんだがな。それを可能にするような奴がこの場所には存在すんのさ」 城の支えを簡単にぶち抜くような敵。 そんな相手と出会ってしまったら、ひとたまりもないだろう。 美穂子はまた自分の無力さに歯噛みする。 ともあれ、城に行っても何の意味もない事が分かってしまったので、行き先を考える必要が美穂子にはあった。 地図を改めて広げてみる。ここ、C-4から近いのはC-5「神様に祈る場所」である。 (何の施設だか全く分からないわね……教会かしら?) 何でこんな抽象的な名前なのか非常に気になる。 (……一度訪れてみようかな) しかし、船井案ではできるだけ人に接触せずに力を入手する方法を考えるというもの。 船井自身、危険性が高いと語った「円形闘技場」で本当に襲撃に遭い、船井も命を落とした。 そう考えると、やはり人との接触は避けるべきである。 美穂子も自身が無力である事は痛感しているので、その方針を貫いていきたい。 となると、最終目標のギャンブル船に向けて最短距離で突っ走るのも良いか。 いずれにせよ、橋を通って東に行く事は間違いない。 「Hey, 方針は決まったのか?」 政宗が声を掛ける。 時間がないとか言いながら、こちらが結論を出すのを待ってくれるとは、案外律儀なのかもしれない。 小十郎といい政宗といい、奥州の人は不器用なんだろう。 美穂子はそんな事を考えながら、政宗に行き先を告げる。 「はい。とりあえず、ここから東へ」 「そうか。死ぬんじゃねえぞ?」 「……私も死ぬ気はありません。また会いましょう」 ちくちくと心を刺し続ける罪悪感。 今すぐ心臓がまた鼓動してくれるなら、こんな想いを抱かずに済むのに……。 美穂子は自分の現状を嘆く。 しかし、何を考えようともこの身体に鼓動が戻る事はない。 「All right!! 派手なparty見せてやろうぜ! You see?」 「え、えーと……I see. あ、そうだ。あと光秀って人と一緒にいる黒髪の女の子。 できれば、助けてあげてくれませんか?」 「あの光秀と一緒にいやがるんだ。そりゃ難しい相談だぜ」 さすがの政宗を持ってしても光秀を討ち取るに際して周りに気を払うような余裕はない。 ましてや脅されているとはいえ、友を殺そうとしたような女。 そこまでして助けるような義理も理由もない。 「できれば……でいいんです。力のない私にはどうしようもないですから。 でも、唯ちゃんにはこれ以上、友達を失って欲しくない……」 「……期待はすんじゃねえぞ?」 「は、はい!」 実の所、美穂子は澪をそこまで救いたいとは思っていなかった。 ただ、唯の為。唯の為を思ってそう政宗に頼み込んだに過ぎない。 今や美穂子にとって唯は存在意義そのもの。唯こそ全て。 むしろ、心の奥底では唯を独占したいと思う心すら無きにしもあらず。 そんな心理状態はともかくも、ここに2人の片目同士の邂逅は終了を告げた。 美穂子は唯と共に東へ向かわんと馬へ戻り、政宗は光秀を討たんと南へ向かう。 かの馬が彼方より現れたのはその直後の事である。 時系列順で読む Back 疾走する本能(後編) Next 揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(後編) 投下順で読む Back 疾走する本能(後編) Next 揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(後編) 142 ソードマスターマサムネ 伊達政宗 165 揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(後編) 153 切り札(後編) 平沢唯 165 揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(後編) 153 切り札(後編) 福路美穂子 165 揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(後編) 158 その絆に用がある ヴァン 165 揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(後編) 158 その絆に用がある 伊達軍の馬 165 揺れる片の眼 悲を呼ぶ邂逅!(後編)
https://w.atwiki.jp/nekoyutrpg/pages/117.html
back 「妖魔の森の邂逅」オープニングフェイズ next 「妖魔の森の邂逅」ミドルフェイズ2 ◆Middle Phase01◆ シーンプレイヤー:[[エリス]](登場難易度:リズは自動登場、他PCは7) リズ:ん、それなら登場ですな。 GM:簡易ではあるが組み上げられた舞台が、火と魔法を併用してライトアップされる。 客席には人がひしめいており、ざわついている。 エリス:さっそくやってるわけか。 GM:エリスとリズは舞台にあがり、いわゆるひとつのオン・ステージ状態だ。 リズ:じゃ、踊り子衣装で静かに構えておく。 GM/観客:「おお! 出てきた!」「待ってました、なんか唄え-!」 エリス:「みんなー、ハートときめいてるー?☆」 GM/観客:「いえー!」 エリス:「(……ときめいてるんですか……いいですねえ……私なんて彼氏いない暦=年齢なのに……★)」 GM:あからさまに冷やかしの者もいるが、神殿の前宣伝が効いているのか、おおむね舞台に興味を持っている客が多いように見える。 リズがそっと動き出し、だんだんと踊りのスピードをなめらかに、そして早くしていくと、それにつられて冷やかしの声が静かになっていく。 リズ:舞台慣れしてるからね。開いた翼、身体に散りばめられたアクセサリが炎を映して輝く。 幻想的な感じ。 エリス:≪アカンパニー≫を覚えたてなので、今回はリズさんの踊りが主役にしときましょう。 GM:エリスの唄を背景にし、リズが舞う。 リズの舞を背景にし、エリスが唄う。 リズ:反応がいいのでそれなりに気合いを入れて演じておこう。 GM:では、それぞれ踊りと唄の判定でもしてもらおうか!(笑) エリス:呪歌判定でいいんですよね。 エリス:# 2D6 (6,1) + 5 = 12 エリス:平均値です。 GM:あわせて20くらいいけば大喝采ということにしよう。 踊りは【敏捷】でどうぞ。 リズ:≪ダンシングヒーロー≫使う。 GM:ガチで獲りにっ!? リズ:# 3D 6 (1,2,1) + 3 = 7 一同:……。 リズ:フェイト使うか!(笑) エリス:そこまで……いや、前回もそこそこ余ってたしいいのかな? メル:1個くらいならいいんじゃね? リズ:まあ成功してもあんま意味無いだろうしな……。 GM:お任せする。 大喝采が最後に足をすべらせて笑いをとるくらいになる形だが。 リズ:くっ……まあ、これはこれでおいしいと解釈して脚滑らせておく。 GM:皆が息をのんでじっと見つめているところでそのアクシデントが起こったので、反動かどっと笑いが起こる。 リズ:「誰だよこの舞台作ったのー!」 エリス「(まさかこれもゴルゴム……じゃなくて妖魔の仕業!?)」 GM:ただそれは好意的なもので、その場にいた誰もが君たちに拍手を送ってくれた。 「うわははは、最後にやっちまったな姉ちゃん!」 リズ:「責任者! 責任者はどこだ!てめえか!」 ほっとくとこのままオレ退場しそうだが……(笑) エリス:「り、リズさん落ち着いてくださいーっ★」って羽交い絞めにする(笑) GM/ジョッシュ:「す、すいません。 この手の雑用は基本、私が……」 リズ:「てめえが責任者か!責任取って屋上行ってもらおうか!」 GM/ジョッシュ:「ひいいい」 エリス:「ジョッシュさんだって普段こういう仕事してないんでしょうから、仕方ないですよ! 急に決まった話ですし!」 リズ:「……それもそうだな」ところりと落ち着いておく。 ただし屋上送りは執行して、ジョッシュも笑いものになってもらおう。 エリス:「むしろ判定ファンブルして、ドリフのコントみたいにセット崩落オチにならないだけ良かったと思うんですよ☆」 GM:と、まあ、観客との一体感を醸成したところで……皆【感知】で判定して貰おうかな。 目標10。 リズ:ん、なんか来たか。 メル:失敗したら出るんだぜ。 エリス:# 2D6 (1,2) + 4 = 7 リズ:# 2D 6 (2,2) + 2 = 6 エリス:だめでした★ リズ:【感知】は低いのよね。 GM:[[フィッシャー]]とメルも判定しても良い。 登場判定に成功してからだが。 フィッシャー:では、まずは登場判定だな。 メル、行ける? メル:# 2D 6 (1,2) + 3 = 6 メル:しっぱーい。 登場できず。 フィッシャー:なんてこった……(笑) GM:フラスコのことでもかぎまわっていたんだろう。 フィッシャー:では登場判定。 フィッシャー:# 2D6(6,5) + 3 = 14 GM:無事登場ですね。 フィッシャー:無駄な運を……【感知】は3なのでフェイト1点使用。 フィッシャー:# 3D6(1,2,6) + 3 = 12 リズ:全体的にダイス目が危ういな……ありがとうありがとう。 GM:では舞台袖にいたフィッシャーだけが気づいた事がある。 流石にアルファル伯爵本人は来ていないが、伯爵側の部隊の人間は結構来ているのに対し、オメガン子爵側の人間がほとんど来ていない。 フィッシャー:ほう……? とりまとめ側がサクラもよこさんとはけしからんな。 エリス:演目に不満でしたか……演歌とかも入れたほうが良かったんですかね? GM:最初に冷やかしていたのも子爵側の人間だったと、フィッシャーは見抜いた。 フィッシャー:今すぐ伝えるのは難しいだろうし、一応、演目が片付いたころにでも皆に伝えよう。 リズ:ジョッシュとのファイトも落ち着いた頃だな。 エリス:違う意味で見世物になってるなあ。 メル:クラウザーさんならレイプしてるとこだな。 GM:なにやらありそうでなさそうな雰囲気を残しつつ、それでもまあ、大盛況のうちに舞台は終了した。 リズ:「どう見る? 少なくとも、オメガン子爵は協力的ではないって感じだね」 エリス:「本人が乗り気でないとしても、部下にわざわざ指示してまで慰問の邪魔なんてしますかね?」 フィッシャー:「ま、これだけじゃあ何とも言えんよ。 歌曲が嫌いなだけかもしれんしな。 若いのにもわしから伝えておこう」 リズ:「頭の片隅には置いておこう……ってとこだね」 GM:では、シーンエンドということで。 エリス:「んー、とりあえず後の事は打ち上げが終わってからにしましょう。 今夜は飲むぞー☆」 GM/観客:「おおー、飲み比べだ-(下心満載)」 リズ:「こっちはサービスだ、何人でも相手してやるよ」 エリス:「自分の懐を気にせず飲む酒の旨いこと……」 GM:では観客が死屍累々の中、2人で飲み続けるリズとエリスの挿絵が挿入されたところでシーンエンドだな。 ◆Middle Phase02◆ 全員登場 GM:さて、このシーンは情報収集シーンになる。 情報収集は選択肢を選んでもらい、演出できる能力値で判定。 4人で1巡したら次のシーンでイベントがおこることになる。 では、情報収集の項目はこちら。 ・アルファル伯爵について(10) ・オメガン子爵について(10) ・ワラーク博士について(8) ・部隊内の“裏切り者”について(8/12) ・エリデ=リズの迷宮フラスコについて(9) ・近隣のゴブリンの部隊について(8) ・依頼:ゴブリン退治(VeryHard) ・依頼:ある家族との邂逅(DeadEnd) ・その他について ・「×××が犯人だ!」 (※カッコ内は必要達成値。 複数記述がある場合は段階ごとに情報が得られる) エリス:(素になって)おいなんか不吉な文字があるぞ。 リズ:その物騒なのはなんですか。 メル:俺のログにも何もないな。 フイッシャー:まず素直に手ごろな奴から扱えよ、やばいのは見なかったことにしようぜ!!(笑) メル:つうても俺はフラスコ調べるぜ。 エリス:んー、情報得る特技ないからなあ……素直にフェイト使うの考えましょうか。 リズ:≪ダンシングヒーロー≫使えば期待値で10は出るんだが……。 フィッシャー:GM、質問。 判定に失敗した場合、その情報項目は消失したりしますか? GM:しない。 フィッシャー:失敗してもシーン数が増えることによってリスク発生するくらいかな。 まあ、気楽に行きましょう。 GM:ああ、「依頼:○○」は失敗すると君たちが消失するという意味でする。 メル:つまり、器用に書類盗んだりすればいいのか。 リズ:【筋力】と【器用】で調べ物ってきついよな(笑) GM:傭兵に腕相撲で勝って聞き出すとかでもいいのよ? フィッシャー:ではわしから。 駐屯地の部隊配置から、【知力】で裏切り者を推測というのは可能だろうか? GM:OKです、判定をどうぞ。 フィッシャー:# 2D6(3,3) + 7 = 13 フィッシャー:ほい通った。 エリス:高いな【知力】。 リズ:さすがウィザードだ。 フィッシャー:エルダナーンだから、≪マジックセンス≫で作成時に+3できますしねえ。 その代わり、【知力】と【精神】以外はひどいものですが……。 GM:では一段階目、裏切り者は内部の人間であるという噂のそもそもの根拠。 全滅する少人数の部隊があって、それがまあ、妖魔の部隊と関係の無いところでだったりしたことが原因。 つまり、「戦況が悪い→そういえばこの前、敵のいないところで少人数の部隊がやられたぞ?→誰か裏切ってるんじゃね?」 そんな感じで噂が流れたわけだ。 フィッシャー:統制がしっかりしてなくて、トンズラこいた連中がいるようにも見えるが……。 エリス:妖魔側に、常勝する金髪とか不敗の黒髪が居る可能性が。 フィッシャー:あー、ちゃんと死体はあったのかな? GM:それが2段階目の情報。 死体はあった。 死因は爆殺。 リズ:爆発四散と聞いて。 フィッシャー:よし、犯人は出オチスレイヤー=サンだな。 GM:「ナサケムヨウ!」 リズ:ともあれ、そこまでかな? GM:うん、錬金術によるものであろう、という情報だな。 そして新しい情報項目が登場。 ・裏切り者の犯人像について(エネミー識別16) フィッシャー:爆破というと、まあ博士に容疑者ポイントをプラス。 GM:メルはフラスコ調べるとして、他お2人も能力値と何に挑むか相談をどうぞ リズ:オメガン子爵の方を軍団内で兵士に聞いてまわろう。 拳で。 GM:OK、判定どうぞ。 エリス:ちょっとした事件になりませんかそれは。 リズ:ええと、じゃあ色仕掛け(物理)で。 ≪ダンシングヒーロー≫使用。 リズ:# 3D 6 (5,5,1) + 6 = 17 GM:子爵の方だね。 んでは1人美人局で聞き出した(もっと酷くなってる) リズ:「お願いします!」「元気ですかこの野郎!」「ありがとうございます!」(※色仕掛けです) GM:オメガン子爵は家族を妖魔に殺されて以降、復讐に凝り固まっているという話を聞いた。 リズ:「ああ、うん、ありそうな成り行きだね……」 GM:で、よくよく話を聞いてみると、その妖魔は「ある紋章を掲げた邪教の一味」だったらしい。 フィッシャー:よし、飛騨の国から仮面の忍者を呼ぼう! エリス:ここは琵琶湖じゃないですよっ!? リズ:「ん? それって……」つーてもフィッシャーにまだ話聞いてないだろうから、何気なく伝えておけばいいか。 『コネ:秘密』が回収できた! めでたい! GM:どうやらその紋章は、前回のボスの部屋に掲げられていたものと同じらしい。 そのあたりの伝達はまあ、お任せする。 リズ:秘密でもねえか、そうしたら(笑) GM:で、復讐のために怪しげな連中なんかを呼び寄せたり、もともといた部下に殺人的な訓練をほどこしたり。 呼び寄せた中に、ワラーク博士がいたわけで。 エリス:「虎だ! お前は虎になるのだ!」 GM:「お前達は子爵領を愛しているか!」「妖魔を殺せ!妖魔を殺せ!」 メル:大リーガー強制ギブスが火を噴くな。 リズ:消える魔球くらいは投げてくるやつがいそうだな……。 ま、聞いた範囲だと、むしろ怪しいのは博士の方だね。 フィッシャー:子爵はこう、ただのおかしい人のよーにも思えるんだよなあ。 煮詰まった人って非寛容なもんだし。 エリス:じゃあ私はアルファル伯爵についてかな。 いちおう神官ですので兵士さん達に「懺悔とか告解とか異端審問とかいりませんかー」と相談に乗りつつ聞き出す。 ……という体で【精神】で判定したいんですが。 GM:いいですよ。 エリス:# 2D6 (2,4) + 5 = 11 GM/兵士:「あ、あいつ俺の女を取ったんだ! きっと異端に違いねぇ!」 リズ:モズクス様が見えた。 エリス:「まさかの時のスペイン式宗教裁判! おすすめですよー」 GM:では、言いくるめて聞き出すと。 アルファル伯爵は、今回の討伐部隊に手勢はほとんど率いてきていない。 補給部隊と数名の護衛だけで、あとは冒険者や傭兵を雇っている。 商業が盛んな地域の領主らしく、金に糸目をつけてはいないが、どうやら妖魔退治そのものに乗り気ではないようだ。 エリス:神殿に呼ばれたから、しぶしぶ来てる感じかしら。 GM:そうだね、そんな感じ。 「つきあいもあるしいたしかたない」 リズ:飯食って適当に流そう、って感じだなあ。 フィッシャー:まあ、伯爵が妖魔側だったらわかる編成だなあ。 傭兵すりつぶしたら、支払いも踏み倒せるし。 エリス:で、冒険者の部隊がやられてるって話だとアルファル伯爵側の手勢が損耗ひどいのかな? GM:「金は払ってるんだから仕事しろ」と結構容赦のない局面に投入したりするので、損耗率は高い。 ただまあ、補給部隊は自前のを使って物資はきっちりと届けるし、金払いはいいので評判は悪くはない。 エリス:オメガンさんとは正反対のモチベーションですね……会議とかで顔あわせるたびにひどくなりそうな。 GM:その仲裁役に神殿から指定されているのが、子爵側のワラーク博士。 メル:では、フラスコを。 実際見た時に感知したこととライブサボって聞き取ったことを総合しつつ、【感知】で。 メル:# 2D 6 (1,4) + 5 = 10 GM:マジックアイテムで、効果は「入れたポーションを圧縮し、重量を下げたポーションを作る」 メル:蒸留かい。 エリス:どちらかというと濃縮? GM:実験器具的には濃縮かな。 システム的には、シナリオ中に[CL]個まで重量2以上のポーションを重量1にできる。 アルケミスト専用。 あと透明でキラキラしててとっても綺麗。 エリス:お砂糖、スパイス、ステキなものをいっぱい入れられるんですね。 メル:女の子作ってどうする。 GM/フラス子:「あ、あの……(もじもじ)」 フィッシャー:なんか難易度高めのが来たぞ(笑) GM:冗談はともかく、特段、魔族絡みのアイテムではない、というのも付け加えておいて情報終了かな。 メル:「という感じじゃないかと」 フィッシャー:あ、メルは共有するかどうかわからんが、情報共有するタイミングで皆に軽く一言。 「わしも多分、子爵と同じの追っかけてるが。 勝てそうもないなら引くし、自分でどうにかするこだわりも無いからねー」 とさらっと伝えよう。 GM:わ、さらっとカミングアウトきた。 フィッシャー:リズが流してこないなら言わないが(笑) 依頼と噛み合ってこないなら黙っててもいいんだけど、この状況ならちょっとなあ。 リズ:特に隠す理由もないし、流すわな。 エリス:「同じ紋章を掲げる妖魔、ですか……」 フィッシャー:話して、情報貰いやすくした方が得かなと。 では次のシーン行きましょうか。 ◆Middle Phase03◆ シーンプレイヤー:メル(登場難易度:7) GM:メルがふらふらと駐屯地をうろついていると、ワラーク博士にばったり出会う。 「んんー!!?? くひゃひゃ、君は何とかというギルドの何とかという少年!」 メル:「ああ、博士。 キルケスのメルです」 GM/ワラーク:「くひゃひゃ……ああ、そうだ、君たちにこれを」 メル:「これを?」 GM:ポーションホルダーを4つくれる。 メル:「おお、ポーション、戦闘の要」 フィッシャー:うむ、ポーションホルダーは良いアイテム。 エリス:ホルダーだけですか? GM:全てのホルダーに「ハイHPポーション」「ハイMPポーション」「聖水・改」「霊水・改」の4種類が入っている。 リズ:むむ? GM:聖水と霊水はそれぞれ重量が1になっているもので、価格や効果は通常の品物と変わり無い。 メル「こんなに希少なもの、貰っちゃっていいんですか?」 ワラーク:「くひゃひゃ、じっけんだ……いや、今回の依頼の自分からの報酬だと考えてくれたまえ。 飲むなり売るなりしてくれて結構」 メル:「微妙に聞きたくない単語が混じってた気もしますが、ありがたくもらっておきます」 リズ:出ていいかな? なんか裏が無いか≪インサイト≫込みで判定したいんだが。 メル:ええんちゃう? GM:登場してからなー。 リズ:# 2D 6 (3,2) + 3 = 8 リズ:登場は成功。 メル:「ここ最近、他の冒険者に交じってダンジョン巡ってるんですけど、どうにもこうにも、僕は燃費が悪いみたいでしてね。 面白いくらい備蓄のMPポーションが消えてくんですよ。 お金がひどいことになってくんですよ」 GM/ワラーク:「なぁに。 追加報酬くらい出しておかないと神殿から訴えられそうだからなぁ……」 リズ:「ふーん、高価なもんをぽんぽんと……」と帽子くるくるさせて見てる。 単純に欺瞞や罠は無いか、って博士の様子を見てみるかなあ。 GM:どうぞ? リズ:≪ダンシングヒーロー≫込み。 リズ:# 4D 6 (6,1,1,2) + 4 = 14 GM:んでは。 「頼みがある」 メル:「みんな博士くらい気前が良ければなあ……え、はい。 なんでしょう?」 GM/ワラーク:「ゴブリンの部隊のひとつに、『黒髪の不敗』と呼ばれるリーダーに率いられているのがおってな」 リズ:本当に出やがった!(笑) エリス:居たんですか!? GM:拾った。 いや、ヤン・ウェンリーの戦術を使ってるのは間違い無いんだよ。 メル:「邪教団の陰謀で、中盤あっさり死にそうなふたつ名ですね」 フィッシャー:大丈夫だ、このアリアンロッドはMMORPGをモチーフにしたゲーム! MMOでヤンだのラインハルトだの名前につけてるプレイヤーは9割以上ろくなやつが(以下略) GM:同意見だ! エリス:落ち着け!(笑) リズ:魔術師、始まらず。 フィッシャー:つい言いたくてな、失礼した……(笑) GM/ワラーク:「『妖魔の森』と呼ばれる森の前あたりに陣取っているだが、堅固な陣を敷いているかと思えば、神出鬼没にあちこち出没して我々を苦しめておる」 メル:「そらまた難儀な」 GM/ワラーク:「森の中を突破できればいいんだが……大規模の部隊が通れないような深い森で、なおかつゴブリンどもが罠をしかけておる。 逆に言えば、そこを突破すれば、少人数の本陣を『奇襲』し、準備の整っていないゴブリンどもを『一網打尽』にできるハズなんじゃ」 メル:「ちょっと行ってぶん殴ってこい、と?」 GM:「うひゃひゃ」とワラークは笑って答えない。 フィッシャー:こうなってくると「近隣のゴブリンの部隊について(8)」が気になるなあ。 今の話がコレ含んでるのかもしれないが。 GM:ああ、それを調べると部隊の構成がわかります。 フィッシャー:なるほど、戦闘の対象としての情報なわけだ。 メル:「そいつはハードだなあ。 でも、まあ、前金にいいもん4つももらっちゃってますからねえ。 報酬はずんでくれるっていうなら、善処はしますよ」 たとえば、ポーションを濃縮できるフラスコなんかも、その中に含まれるとやる気出るんじゃないかなあ」 GM/ワラーク:「じゃあ、報酬にいいことを教えておこう」 メル:「はいな。 いいことは大好きですよ」 GM/ワラーク:「慰問団とはいえ、冒険者としてある程度成果をあげておかないと、子爵から妖魔討伐の依頼が来るぞ。 もっと洒落にならんのが」 メル:「ワーイ、ボクゴブリンタイジダイスキー。 ヨウマノモリイクイクー」 GM/ワラーク:「報酬どーん、じゃ。 嬉しいじゃろう」 エリス:帰ったら上司さんをシメましょう(提案) リズ:不穏な。 GM:では、ワラーク博士がゴブリン(実験台)から聞き出した部隊の情報を渡しておこう。 メル:そらまあ人道的な尋問だったんだろうなあ。 フィッシャー:ふかふかのクッションだー! GM:内容はまあ、情報収集のやつと同じものだ。 ・ゴブリンリーダー(不敗の黒髪) ・ゴブリンライダー×2 ・ゴブリンアーチャー×2 ・ゴブリンパスファインダー×2 ・ゴブリン×5 GM:なお、そのままゴブリン退治をすると…… (PC一同)-(ライダー×2)-(ゴブリン×5)-(パスファインダー×2)-(リーダー・アーチャー×2) GM:という配置に。 エリス:なんとかして相手の不意をつけと リズ:結構多い上に陣形組んでくるなあ。 フィッシャー:罠のエリアを抜けて、リーダーを急襲……できるのが理想。 だが、現実は非情である。 リズ:まずオレが「大将首じゃ! よか!首おいてけ!」とな。 エリス:森を焼こう(真顔で) フィッシャー:良い案だ……(笑) まあ、簡単に焼けるなら苦労はしないであろう。 GM:妖魔の森を突破すると、奇襲になる上に陣形はもっと固まる。 なおリーダーは≪司令塔4≫(部下のすべての判定+4)を使う。 またゴブリン族は全員≪ゴブリン集団≫(ゴブリンのモブ(ゴブリン・ライダー・パスファインダー)の分パワーアップ。 最大で命中+9 ダメージ+18)持ち。 メル:暗殺しかねえ……。 エリス:どっかから金髪の貴族をスカウトしてきましょう☆ GM/アルファル:「呼んだ?」 リズ:実はその伯爵、レスリングが得意だったりしないか。 あと金髪の孺子だと黒髪に勝てないんだよな……(笑) エリス:じゃあ紅茶を淹れるのがうまいヤツを探しますか……。 リズ:赤毛のジークフリートが居れば勝てる気がする。 GM:行動内容に「依頼:妖魔の森を突破せよ」を追加してシーンエンド。 ◆Middle Phase04◆ シーンプレイヤー:全員登場 メル:えーと一応犯人分かってないんだっけ? PC的には。 エリス:PL的にもわかってないというか、人間側NPCの誰をころころすればいいのやら。 GM:「爆発物で殺した」くらいの情報しかないな。 リズ:犯人はニンジャ。 エリス:なんてことだ、ここはネオサイタマだったのか。 フィッシャー:まあ、わしは犯人特定のエネミー識別に挑戦するつもりですが。 リズ:【知力】判定はもうフィッシャーにお任せだな。 エリス:じゃあ、その前に私がワラーク博士を調べておきましょう。 またスペイン式宗教裁判で兵士の皆さんから【精神】判定で情報収集したいんですがどうでしょう。 GM:可能どすえ。 エリス:ではでは。 エリス:# 2D6 (4,1) + 5 = 10 GM/兵士:「ああ、あの博士かい? 見てのとおりの……まあマッドサイエンティストだよ」 エリス:「狂気のマッドサイエンティストですね☆」 GM/兵士:「ポーションの専門家で、腕は確かだ。 特に、あの魔法のフラスコを手に入れ冒険者を辞めてからは研究一筋だと聞く。 ただ火薬の扱いはとんと苦手で、銃やグレネードは扱えないと言っていたな」 メル:ミスディレクションだな! エリス:「そうなんですか。 ほー」 フィッシャー:つまり、ポーション=バクサツ=ジツの使い手だな!! GM:くそ、吹いた(笑) フィッシャー:まあ、素直に読めば犯人じゃないですよ情報だとは思う。 邪魔してすまぬ。 GM:いえいえ。 で、次はどうしますかネ GMとしては有る家族との邂逅なんかオススメ しない リズ:その選択肢がよくわからんのだけど、どういう話なの? GM:前回も登場したほのぼのファミリーと3ラウンドほどたわむれていただくおはなし。 リズ:アッハイ。 フィッシャー:ドラゴンファミリーはほっといてエネミー識別を済ませよう。 エリス:先生、お願いします。 GM:目標値16は結構高いが……。 フィッシャー:# 3D6(2,1,4) + 7 = 14 フィッシャー:ボス情報だしなあ……ダイス振り直しかつ、判定ダイス増加で合計2点フェイトを払います。 フィッシャー:# 4D6(1,6,4,6) + 7 = 24 リズ:うむ、大成功だな GM:クリティカルか。 ではそのサツガイ方法諸々の状況を聞いて、暗躍している魔族は「ハゲンティ」というやつだと思った。 フィッシャー:ルールブックのエネミーデータ見てもよろしいので? GM:ういうい。 無限錬成されるハンドグレネード使いですね。 錬金術を得意としている中位魔族で、知識を吸収するため捕らえた人間の記憶を引きずり出す。 範囲攻撃やら毒攻撃やらを使う。 フィッシャー:多分、博士は犯人じゃないっぽいなあこれは。 エリス:解説に「知識を奪うために人間の町に身を潜めたりする」ともありますね。 リズ:オレとしてはまだ保留かな、そこの判断は。 GM:クリティカルに免じて新しい情報項目出そう。 ・捕らえられた妖魔について(8) リズ:そんなのいたんだ。 エリス:博士が実験台にしてるとか、どこかで聞きましたね。 リズ:ああ、そういえば。 GM/ワラーク:「聞きたいかね!」 リズ:それ、判定しなくてもべらべら明かしてくれるのか(笑) GM:一応、判定はしてくれ。 何を言ってるか理解できたかの(笑) リズ:んー、まあオレがやっとくか。 あと登場人物ジョッシュくらいだし。 ≪ダンシングヒーロー≫も足して判定。 リズ:# 3D 6 (4,2,6) + 6 = 18 リズ:「キリキリ喋れやオラ」 GM/ワラーク:「な、なんでわしが首締められておるんじゃ……まあいいわい。 元はフィルボルじゃからな、ポーションの実験台にしておる。 身体能力増加とか、逆に弱体化とか、それなりに役にたっておるわ」 リズ:「ふーん。オレ達も実験台とか?」 GM/ワラーク:「プルーフ済みのもんしか渡しとらんわい。 やってくれるなら新薬の実験台になってもらう依頼かけるからの。 くひゃひゃひゃ」 リズ:「OK、邪魔したね」 GM:「そうそう、中には薬の効きすぎで危うく拘束を引きちぎる様なやつもいてな……」 と、達成値がだいぶん言ってるので『ゴブリンバーサーカー』というエネミーの存在を示しておこう。 リズ:ふむ? GM/ワラーク:「まあ、しっかり拘束しておいたから、余程のことが無い限り平気じゃわい。 そのうち子爵に試し切りでズンバラリされて終わりじゃろう」 リズ:今のうちに指を全部だな……なんでもない。 メル:あと調査項目、その他と犯人だ、くらいかね。 GM:ですかね。 もしくは調査を切り上げて、妖魔の森を突破するか? メル:んじゃあ、その他を一応調べとくかね。 現場百辺、あちこち歩き回って【感知】でゴー。 メル:# 2D 6 (3,1) + 5 = 9 メル:ひじょうにひくい。 GM:うむ、特に何も見つからずに、オメガン子爵と遭遇。 「おや、君は確か新しく来た冒険者の……(目玉グルグル)」 メル:「[[メルヒオール]]ですよ。 子爵」 GM/オメガン:「そうか、ところで何故妖魔狩りをしていないのだね?(目玉グルグル)」 メル:「一応、色々と調べてからにしようかなあ、と」 GM/オメガン:「そうか、では妖魔のいる場所を教えるので狩ってきたまえ」 メル:「アッハイ」 つか、 なんで知ってるねん。 GM:いや、妖魔討伐部隊だから妖魔があちこちにいるのは知っている。 メル:そういやもともとそういう集団でしたね。 GM/オメガン:「そうだな……あちらのオーガが群れを成している方には兵が手薄だったから……(ぶつぶつ)」 メル:「あー、えー。 ソフトリーな方がいいかなあ、と思わないでもないんですが。 この後、例の森抜けて、ゴブリンどもぶん殴ってこないとあかんのでして」 GM/オメガン:「そうか……あそこのゴブリンどもも、数が多いと殺傷力が高い。 殲滅すべし(目玉グルグル)」 メル:「(あかんわ、このひと)」 GM:「子爵、そろそろ伯爵との軍議の時間が……」 「むう、そうか……貴君らの働き、しっかりと軍議でも話しておこう。 大戦果を期待しているぞ(目玉グルグル)」 ということでオメガン子爵は去っていく、と。 メル:ところでこれ、犯人ハゲンティじゃねっていうシーン? エリス:言って捜索と始末たのめれば楽なんだけどなー。 リズ:話してみてもいいかもしれんな。 メル:「はーい。 あ、そういえば、仲間が」 GM/オメガン:「む?」 メル:「最近の小隊規模での謎の壊滅ってハゲンティの仕業じゃね? って言ってましたけど、その辺どうなんですかね?」 GM/オメガン:「錬金術を使う魔族か。 ふむ、ありえなくはないな。 それはおぼえておこう」 メル:「はいはーい。 じゃあ失礼しまーす」 ってとこで仕事押し付けられる前に逃げ帰ります。 ◆Middle Phase05◆ マスターシーン アルファル「……ということで、今のところ状況は小康状態と言えるな。 ふん」 ワラーク「くひゃひゃひゃ。 悪くない悪くない」 オメガン「そういえば、なんと言ったか……そう、キルクスだ。 あのグループが、妖魔の森を突破すると言っていたな」 ワラーク「ほうほう、装備は渡したが、そうか、動くか」 アルファル「ふん? 上手くいけば状況は動くな。 なかなかの妙手だ」 オメガン「うむ、妖魔が殺せる」 ワラーク「くひゃひゃ、また妖魔が捕らえられるなあ」 アルファル「……ふん」 GM:微妙に噛み合ってない3者をおいてシーンエンド。 で、次のシーンは「依頼:妖魔の森を突破せよ!」で、FS判定になる。 フィッシャー:漁れる情報は全部取りましたし、森行きましょうか。 ゴブリンが情報持ってるかもしれませんし。 裏切り者の正体はわかりましたが、誰の中身に入ってるかは確度そんな高くないしな。 エリス:そもそもハゲンティは≪変身能力≫を持ってないけど、化けてるんでしょうか? GM:そのあたりはシナリオにあわせて適当にデータいじってる……かもしれない。 リズ:色々と確証がないねえ。 フィッシャー:よし、NPCをみんな殺そうぜ! 問題はキルクスに賞金がかかりそうなくらいだ(笑) エリス:覇道ルートですね! リズ:ラングリッサーが無いと危険だな。 back 「妖魔の森の邂逅」オープニングフェイズ next 「妖魔の森の邂逅」ミドルフェイズ2
https://w.atwiki.jp/runtimesaga/pages/67.html
[部分編集] 第29章 イジュランの責務←前章 次章→30章外伝 軽薄な追跡者 ページの情報補完は随時お願いします 秘密の店、闘技場の有無から会話情報まで、比較的ネタばれが多く含まれています。ネタばれが少なく、手っ取り早く攻略情報が知りたい方は、簡易攻略チャートを参照して下さい。 記載内容は、難易度「普通(易しい)」を基準にしていますが、高戦術点保持時や難易度「難しい」以上の情報もページ下部「高難度情報」にあります。 基本情報 敵情報 アイテム・イベント情報 店 BGM 攻略のポイント イベントについて 出撃ユニットについて 帝国軍本隊について 出現している選択キャラについて 攻略手順の一例 全快の腕輪を入手するには(やり込み要素) 高難度情報 戦術点による変化 難易度「難しい」以上の場合 [部分編集] 基本情報 トレジャーは光る場所も含んでいます。調べるキャラが誰でもいいという以外、性質上トレジャーハントと同じためです。 勝利条件 イジュランが北東の離脱地点へ到達 敗北条件 イジュラン、ナッシュ、ヘレンの死亡 戦術点 ビスマルクを5ターン以内に撃破 外伝フラグ イジュランが東の村を訪問し、16ターン以内にクリア 出撃人数 12人 強制出撃 イジュラン 加入キャラ なし 秘密の店 キール川南の砂浜(情報収集でカルロのヒント有り) トレジャー なし 敵情報 敵の情報は、戦術点・高難度限定の敵を除いた初期配置と増援で出現する敵のクラスと所持品・ドロップを載せています。戦術点による奇襲や高難度限定の敵については、ページ下部にある高難度情報を参照してください。 敵のステータスは、難易度により変化するため掲載していません。 ボス会話は、確認できたものだけ載せています。随時加筆をお願いします。 初期配置 魔道士(クリメイション)×2、重装騎士(投擲槍)×4、ナイト(鋼鉄の剣・鋼鉄の槍・良い回復薬)×4パラディン(ダマスカス鋼剣・ダマスカス鋼槍・良い回復薬)、パラディン(ダマスカス鋼斧・ダマスカス鋼槍・良い回復薬)ボウナイト(ザンバーハ)×4、ドラゴンライダー(白銀の槍)×4盗賊(キンドジャール・金のインゴット)、盗賊(キンドジャール・騎士の証)、選択キャラ(下記参照) 敵レベル 下級職14~17、上級職4 増援 下記参照 ドロップ 金のインゴット(盗賊)、騎士の証(盗賊) ボス ビスマルク:ワイバーンナイト/Lv5持ち物:竜騎槍・全快薬武器レベル:槍Aドロップ:なしスキル:指揮Lv2、再移動、継続戦闘※実際に戦闘する事実上のボス ボス会話 ディオン、サンディ、ナターリア、ビリー、ヴェロニカ ▲ページ上部へ アイテム・イベント情報 情報収集のキャライベントやキャラ同士の会話は、無条件で発生するものと、特定のキャラの出撃回数を満たすと解禁されるものの二種類あります。確認できたものだけ載せていますので、情報提供・加筆をお願いします。 村訪問で、入手アイテムの右にカッコがある場合は、書かれているキャラで訪問しないとアイテムはもらえません。 情報収集 バックパック なし キャライベント 「光と闇」サンディとマロンの支援発生「必殺技伝授!」カミルが「三連撃」か「防御貫通」のどちらかを習得。カミルのHPが+3、力・技・速さが+2、守備が+1スタンリーの速さが+3 カルロの力が+3 闘技場 なし 模擬戦 村訪問 東の村 懐中目覚まし時計(イジュラン) 宝箱 なし 会話 ディオン→ウルリケ(相互支援発生、ディオンのHPが+1) 店 武器・道具の詳細はアイテム関連各ページを参照して下さい。 武器屋 道具屋 名前 耐久 値段 名前 耐久 値段 短剣 30 180 ウォーター 25 350 カットラス 25 280 ストーン 20 500 ライトスピア 35 200 クリメイション 20 650 投擲槍 10 400 ソール 30 400 白銀の斧 20 950 アモン ライトアクス 30 220 全快薬 3 300 投擲斧 10 500 万能薬 3 100 白銀の弓 20 1000 清めた水 1 150 ショートボウ 35 210 回復の杖 20 300 クロスボウ 20 500 大回復の杖 15 500 ▲ページ上部へ 秘密の店 名前 耐久 値段 鍛錬の木刀 10 1000 ランスキラー×1 20 800 鍛錬の棒 10 1000 アクスキラー×1 20 950 守護の槍×1 45 2500 鍛錬の棍棒 10 1000 ソードキラー×1 20 900 サンダーボルト×1 45 2500 状態耐性の杖×1 3 4000 シーフの鍵 15 1500 ダイエットアップル×1 1 1500 BGM 記載されている曲名は、サウンドルームで使用されている名称を記載しています。ただし、サウンドルーム未収録のものは、配布サイト様に記載されている曲名をそのまま使用しています。 キャライベント・戦術点ボス・高難度限定ボスなど、プレイ状況によって流れたり流れなかったりするBGMは掲載していません。また、キャラ会話時に流れるBGMは、会話発生に条件がないものも含めて全て掲載していません。 OP OPイベント2 OPイベント 会議3、出陣3(OP会話) 出撃準備 出撃準備3 マップ マップ21章aマップ決戦3(アレクシス出現後~) 通常戦闘 通常戦闘6 ボス戦 ボス戦闘3ボス戦闘8(選択キャラ) イベント 出陣2(オリヴィア出現時)対峙2(アレクシス出現時) クリア後イベント せつない4 攻略のポイント 難易度易しい・普通、戦術点なしでのポイントを載せています。 高難度では敵のステータスがアップするだけでなく、新たな敵も出現しますが、 全体的な流れはあまり変わりません。 参考:簡易攻略チャート 初心者が多く見ることを想定して比較的丁寧に説明しています。長文いらない、ネタばれ嫌、ポイントだけでいい! という人は、簡易攻略チャートをどうぞ。 情報補完(加筆)は常に募集中です。 高難度・高戦術点保持での情報を追記する場合は、下部【高難度情報】のスペースにお願いします。 ▲ページ上部へ イベントについて 情報収集にてキャライベントがある。 そのうち「必殺技伝授!」発生にはやや厳しめの発生条件がある。 14章でカミルかレノックスを選択 14章でカミルを選択していた場合は、ライトシューターにクラスチェンジしていないことも条件 スタンリー・カルロがそれぞれ「三連撃」と「防御貫通」を習得した状態で、この章まで生存している カミルの出撃回数が絡んでいるかどうかは不明だが、上記三つは確定している。 イベントの発生条件が厳しめなのは、 カミルがスキル習得するのに加えて、レベルアップ2回分程度のステータスアップがあり、 さらにスタンリー・カルロにも、それぞれ成長が鈍い速さと力に+3もの加算があるためだろう。 発生していたら見忘れないようにしよう。 もう一つのイベント「光と闇」は、おそらくサンディが加入していれば発生すると思われる。 (マロンの出場回数が絡んでいるかは不明) ここで第19章外伝の独自魔法2を既に見ており、「光と闇」のイベントを見ることが第35章の独自魔法3の発生条件となっている。 狙っている場合はくれぐれも見忘れないようにしよう。 また、ディオンが情報収集で意味深なことを言っているが、実はこれが外伝の発生条件。 したがって、勝利条件にターン数は関係ないものの、事実上は16ターン以内にクリアと思っておいた方が良い。 また、イジュランが東の村を訪問することも条件になっている。貴重なアイテムも貰えるので、寄るのを忘れないように。 30章外伝ではニールソン加入や、秘密の店(各種クラスチェンジアイテムが買える)があるので、是非出現させたい。 出撃ユニットについて 今回は一言でいうと「撤退戦」だろう。 ヒューイやスタンリー・マリオンが言うとおり、帝国軍本隊は強者揃いなので正面から戦っても勝てない。 急ぐ必要があるので、飛行ユニットと騎馬ユニットを多めに出すと難度が下がる。 多少のダメージを覚悟して進む必要があり、敵の武器も強くなっているので、精鋭に絞っても構わない。 また、盗賊のうち特に橋の上にいる1人の足止めに「眠りの杖」を使いたいので、杖使いも必要。 敵が「良い回復薬」や「全快薬」を所持しているが、おそらく盗んでいる余裕はない。 よほど腕に自信があるのでなければ、盗賊ユニットの出撃は控えよう。 ただし、「全快の腕輪」入手を狙っているなら、盗賊1人が必須となる。(下記【全快の腕輪を入手するには】参照) 帝国軍本隊について 帝国軍本隊は、5ターン目に出現する。 6ターン目にはアレクシス、10ターン目にはブライアン・ジーンも出現するので、本隊の構成と合わせて簡単なステータスを載せておく。 オリヴィア:マジックルーラー/Lv18持ち物:ヘファイストス・全快の腕輪・遠距離回復の杖武器レベル:四元S/聖S/闇A/杖Sドロップ:なし戦闘能力:HP78・攻撃50・速さ24・命中175・必殺52・回避95・必回37・守備10・魔防25・射程1~2・攻速20スキル:反撃必殺、状態耐性、指揮Lv4、必中、HP全回復会話:イジュラン、ドウェイン+ビショップ(Lv5/テュール・眠りの杖)×2、ビショップ(Lv5/テュール・混乱の杖)×2 賢者(Lv5/サンダーボルト・クリメイション・混乱の杖)×2、賢者(Lv5/サンダーボルト・クリメイション・眠りの杖)×2 アレクシス:エンペラー/Lv20持ち物:ヴァナディース(無限使用)・マスタースピア・全快の腕輪武器レベル:剣S/槍A/斧A/四元A/聖Sドロップ:なし戦闘能力:HP80・攻撃48・速さ25・命中230・必殺30・回避84・必回24・守備18・魔防23・射程1~2・攻速21スキル:状態耐性、攻撃半減、指揮Lv6、長距離回避、HP全回復会話:イジュラン、ドウェイン、ナターリア+ブライアン:ナイト/Lv20持ち物:白銀の槍・良い回復薬武器レベル:剣B/槍Aドロップ:なし戦闘能力:HP45 攻撃26 命中108 必殺7 回避29 必回8 守備9 魔防3 攻速11※ オリヴィアとアレクシスの指揮により命中・回避に+30の補正ありスキル:なし会話:イジュラン ジーン:ナイト/Lv20持ち物:白銀の剣・良い回復薬武器レベル:剣A/槍Bドロップ:なし戦闘能力:HP42 攻撃20 命中117 必殺8 回避27 必回5 守備8 魔防5 攻速16※ オリヴィアとアレクシスの指揮により命中・回避に+30の補正ありスキル:なし会話:イジュラン この他に、6ターン目から毎ターン4人の増援が西から出現する。構成は以下のとおり 聖魔道士(グナー)Lv18・魔道士(クリメイション)Lv18・剣士(クリティカルソード)Lv18・重装騎士(ジャベリン)Lv18 ブライアン・ジーンは移動してくるので、彼らに追いつかれる前に逃げ切りたい。 ▲ページ上部へ 出現している選択キャラについて 今回は、初期配置に14章で選択しなかったキャラいずれかがいるが、後に選んだマップによって仲間になる可能性がある。 また、あとからオリヴィアと共に出現するキャラは仲間にはならないが、42章外伝のあるイベント発生の鍵となる。 このどちらに誰が来るかは14章で誰を選んだかで決まっていて、まとめると以下の通り。 選択キャラがレノックス:初期配置にマリオン、オリヴィアと共にオスヴィン出現 選択キャラがオスヴィン:初期配置にカミル、オリヴィアと共にマリオン出現 選択キャラがマリオン:初期配置にレノックス、オリヴィアと共にカミル出現 選択キャラがカミル:初期配置にオスヴィン、オリヴィアと共にレノックス出現 初期配置の選択キャラはその場から移動せず、攻撃も仕掛けてこない。 こちらから攻撃を仕掛けると反撃するが、その際に流れるBGMは会話で仲間になる味方との戦闘と同じ。 このBGMは7章のエーディトや23章のソフィアなどと戦闘した場合と同じで、「不本意な戦闘」をした場合に流れるもの。 推測だが、この時点で撃破してしまうと38章東で出現しなくなる恐れがあるので、余計なことをしないのをお勧めする。 攻略手順の一例 今回も移動してくる敵は数少なく、以下のとおり。 西側のナイト(鋼鉄の剣・鋼鉄の槍・良い回復薬)×2、ボウナイト(ザンバーハ)×2、東側のパラディン(ダマスカス鋼剣・ダマスカス鋼槍・良い回復薬)×2 しかし、橋を封鎖している重装騎士の射程がすぐ近くまであり、おまけにモタモタしていられないので、 こちらから仕掛けて速い速度で進軍する必要がある。 攻略開始したら、最初のターンで必ず橋の上にいる盗賊を眠らせてしまおう。 盗賊に村を襲われてしまうと、その時点で外伝出現のフラグが折れてしまう。 もう一人の盗賊は、タイミング的に橋の手前あたりで撃破できるだろう。 盗賊は、倒すとそれぞれ騎士の証・金のインゴットをドロップする。金のインゴットは、すぐに売って秘密の店の資金源にしよう。 飛行ユニットは最初のターンで東へ移動し、南のドラゴンライダー撃破を狙おう。 敵のターンでもう1人のドラゴンライダーが攻撃を仕掛けてくるので、出来ればターン内で撃破してしまいたい。 その後、眠らせておいた盗賊を倒して金のインゴットを入手してから、秘密の店へ寄っておこう。 他のユニットは、まずはナイトとボウナイトの撃破を狙う。 注意点としては、重装騎士の射程内に入らないと戦えないケースが多いので、守備の弱いユニットを必ず盾役の後ろに下げておこう。 おそらく2ターン目にはパラディンと接触するので、ここが最初の正念場となるだろう。 橋を渡る際は、北からのドラゴンライダーに注意しながら、まずは守備の高いユニットを橋の上に配置しつつ、 守備の弱いユニットが少し遅れて進むようにするといい。 目安として5~6ターン目に橋の真ん中あたりまでは進み、ボスのビスマルクを撃破してしまいたい。 このあたりで帝国軍の本隊が出現し、イベントの挿入がある。 イベント後BGMが変化し、止まらない増援も始まるので、後方にも守備の高いユニットを数人配置すると安全。 橋の東に到達したら、真っ先にナイト(鋼鉄の剣)が、次いでボウナイトが襲ってくるので、特効武器や三すくみで有利な武器で倒してしまおう。 橋の東へ到達した当たりから、イジュランは飛行ユニットに運んで貰って村の訪問へ向かうのがお勧め。 騎馬でも良いが、森で移動コストがかかるので次点。 買い物もこの時に済ませたいので、あともう1人、移動力の高いユニットをイジュランと共に向かわせよう。 他は北上して残った魔道士を攻撃するユニットと、橋の付近で追ってくる増援を警戒するユニットに分けるといい。 イジュランは村訪問が終わったら再び飛行ユニットで離脱地点へ向かおう。 ▲ページ上部へ 全快の腕輪を入手するには(やり込み要素) オリヴィアとアレクシスの全快の腕輪は盗めるが、無策だとコテンパンにやられて終わる。 しかし、必勝法とまではいかないまでも、比較的楽に入手する方法があるので紹介する。 前提として、「魔封じの杖」と「眠りの杖」を温存している必要がある。 盗賊対策に「眠りの杖」を一回使っているなら、その分難度は上がるがおそらく大丈夫だろう。 また、コニーかディビッドを選んでおく必要がある。 その際、盗賊二人の速さが育っていないと盗むことができないので、無理な場合は諦めよう。 難易度「難しい」の場合 オリヴィアの速さ26 アレクシスの速さ28 特に高難度では、通常のプレイ方法で育成していると速さが育っていない場合も多く、 敵を倒すことはできても、盗めないこともある。 盗まなくてもクリアは可能なので、無理せず楽しくプレイしよう。 通常の攻略法と大きく異なるのは、イジュランと共に脱出地点を目指す少数精鋭部隊と対帝国軍本隊部隊の二つに味方を分けること。 脱出地点へ向かう精鋭には騎馬(例えばドウェイン)や飛行ユニットを選び、特効武器を持たせて無双させるといい。 騎馬や飛行ユニットをお勧めする理由は、外伝出現条件にターン制限があるため。 こうすることで帝国軍本隊と戦う方に人数を割きやすくなるので、より成功率が上がる。 以下、腕輪入手のための具体的な手順を記載する。 まず、「魔封じの杖」と「眠りの杖」でなるべく多くの敵(最大6人)を無力化。 あらかじめ「異常耐性の杖」と「魔防の杖」か「清めた水」、「守備の杖」を攻撃役に使う。攻撃役は再移動持ちだとやりやすくなる。攻撃役はある程度魔道部隊に近い位置に陣取っている必要があり、出現直後に数発遠距離魔法を受けてしまうため、魔防UPは必須。一方の「守備の杖」は、増援の剣士(クリティカルソード)による事故を無くすためのもの。従って、守備が高いか、増援出現位置をキッチリ塞ぐ(後述)ことができればおそらく不要。 魔封じ・睡眠にかかっていない敵魔法使いに攻撃をしかけつつ、増援出現位置(左上)を塞ぐ。こうすることで、脱出地点へ向かう部隊の負担も減らせるので一石二鳥。 安全になった時点で腕輪を盗む。 難易度ベテランでもこの方法で腕輪二つを比較的楽に入手できたとのこと。 難易度「普通」・「易しい」ではもっとやりやすいのではないだろうか。 尚、闘技場で上級クラスLV20まで育て、熟練度Sの武器を持たせた軍団で特攻してオリヴィアを倒した所、 その時点で章クリアとなった。 この段階で外伝要件(イジュランの村訪問、16ターン以内)を満たしていれば外伝にも行ける。 追記:聖装備の魔防が高いユニット+目立つ旗に魔防の補助だと、射程内に一撃死のユニットが居ないなら長距離魔法が全て飛んでくる、という情報が寄せられました。 方法の一つとして考慮してみてください。 ▲ページ上部へ 高難度情報 戦術点による変化 戦術点が高いと、4ターン目に西からナイト(Lv10/鋼鉄の剣)×2、9ターン目東よりナイト(Lv10/鋼鉄の槍)×2が出現する。 それほど強くはないが、ようやく一段落した、というタイミングを狙ったように出現するのが憎らしい。 特に二回目は、橋を渡りきってホッとした瞬間に出るので、慌てないようにしたい。 出現後に即行動するので、弱いユニットが狙われないように、橋を渡ったら東側にも警戒をしておこう。 ナイトのステータスは以下のとおり。 【西側】 ナイト/Lv10 持ち物:鋼鉄の剣 武器レベル:剣A/槍A ドロップ:なし 戦闘能力:HP40 攻撃19 命中94 必殺1 回避35 必回1 守備5 魔防3 攻速12 ※ オリヴィアとアレクシスの指揮により命中・回避に+30の補正あり。難易度「普通」でのステータス。 スキル:なし 【東側】 ナイト/Lv10 持ち物:鋼鉄の槍 武器レベル:剣A/槍A ドロップ:なし 戦闘能力:HP40 攻撃20 命中89 必殺1 回避35 必回1 守備5 魔防3 攻速12 ※ オリヴィアとアレクシスの指揮により命中・回避に+30の補正あり。難易度「普通」でのステータス。 スキル:なし 難易度「難しい」以上の場合 目標地点にソーマタージの中ボス・マチルダがいる。 自分からは動かないので(攻撃を1度仕掛けると動き出す可能性あり、情報募集!)、 計算を行った上で集中攻撃をかけて1ターンで倒してしまおう。 火力の高い物理攻撃ほか、魔法ユニットのエースなら必殺の一撃で終了することもある。 マチルダ:ソーマタージ/Lv4 持ち物:ヘイムダル、全快薬 ドロップ:なし ステータス:HP52 攻撃35 命中137 必殺25 回避40 必回6 守備9 魔防14 攻速17 ※ ジェネラルの指揮で命中・回避に+3の補正あり。難易度「難しい」でのステータス スキル:吸収、指揮Lv2 会話:ランバート、マロン ▲ページ上部へ
https://w.atwiki.jp/touhoukashi/pages/3724.html
【登録タグ か メイドと血の懐中時計 信仰は儚き人間の為に 六弦アリス 曲 東方マヨヒガTV~博麗神社☆プロデュース~ 東方妖々夢 ~ Ancient Temple 櫻井アンナ 神さびた古戦場 ~ Suwa Foughten Field】 【注意】 現在、このページはJavaScriptの利用が一時制限されています。この表示状態ではトラック情報が正しく表示されません。 この問題は、以下のいずれかが原因となっています。 ページがAMP表示となっている ウィキ内検索からページを表示している これを解決するには、こちらをクリックし、ページを通常表示にしてください。 /** General styling **/ @font-face { font-family Noto Sans JP ; font-display swap; font-style normal; font-weight 350; src url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/10/NotoSansCJKjp-DemiLight.woff2) format( woff2 ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/9/NotoSansCJKjp-DemiLight.woff) format( woff ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/8/NotoSansCJKjp-DemiLight.ttf) format( truetype ); } @font-face { font-family Noto Sans JP ; font-display swap; font-style normal; font-weight bold; src url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/13/NotoSansCJKjp-Medium.woff2) format( woff2 ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/12/NotoSansCJKjp-Medium.woff) format( woff ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/11/NotoSansCJKjp-Medium.ttf) format( truetype ); } rt { font-family Arial, Verdana, Helvetica, sans-serif; } /** Main table styling **/ #trackinfo, #lyrics { font-family Noto Sans JP , sans-serif; font-weight 350; } .track_number { font-family Rockwell; font-weight bold; } .track_number after { content . ; } #track_args, .amp_text { display none; } #trackinfo { position relative; float right; margin 0 0 1em 1em; padding 0.3em; width 320px; border-collapse separate; border-radius 5px; border-spacing 0; background-color #F9F9F9; font-size 90%; line-height 1.4em; } #trackinfo th { white-space nowrap; } #trackinfo th, #trackinfo td { border none !important; } #trackinfo thead th { background-color #D8D8D8; box-shadow 0 -3px #F9F9F9 inset; padding 4px 2.5em 7px; white-space normal; font-size 120%; text-align center; } .trackrow { background-color #F0F0F0; box-shadow 0 2px #F9F9F9 inset, 0 -2px #F9F9F9 inset; } #trackinfo td ul { margin 0; padding 0; list-style none; } #trackinfo li { line-height 16px; } #trackinfo li nth-of-type(n+2) { margin-top 6px; } #trackinfo dl { margin 0; } #trackinfo dt { font-size small; font-weight bold; } #trackinfo dd { margin-left 1.2em; } #trackinfo dd + dt { margin-top .5em; } #trackinfo_help { position absolute; top 3px; right 8px; font-size 80%; } /** Media styling **/ #trackinfo .media th { background-color #D8D8D8; padding 4px 0; font-size 95%; text-align center; } .media td { padding 0 2px; } .media iframe nth-of-type(n+2) { margin-top 0.3em; } .youtube + .nicovideo, .youtube + .soundcloud, .nicovideo + .soundcloud { margin-top 0.75em; } .media_section { display flex; align-items center; text-align center; } .media_section before, .media_section after { display block; flex-grow 1; content ; height 1px; } .media_section before { margin-right 0.5em; background linear-gradient(-90deg, #888, transparent); } .media_section after { margin-left 0.5em; background linear-gradient(90deg, #888, transparent); } .media_notice { color firebrick; font-size 77.5%; } /** Around track styling **/ .next-track { float right; } /** Infomation styling **/ #trackinfo .info_header th { padding .3em .5em; background-color #D8D8D8; font-size 95%; } #trackinfo .infomation_show_btn_wrapper { float right; font-size 12px; user-select none; } #trackinfo .infomation_show_btn { cursor pointer; } #trackinfo .info_content td { padding 0 0 0 5px; height 0; transition .3s; } #trackinfo .info_content ul { padding 0; margin 0; max-height 0; list-style initial; transition .3s; } #trackinfo .info_content li { opacity 0; visibility hidden; margin 0 0 0 1.5em; transition .3s, opacity .2s; } #trackinfo .info_content.infomation_show td { padding 5px; height 100%; } #trackinfo .info_content.infomation_show ul { padding 5px 0; max-height 50em; } #trackinfo .info_content.infomation_show li { opacity 1; visibility visible; } #trackinfo .info_content.infomation_show li nth-of-type(n+2) { margin-top 10px; } /** Lyrics styling **/ #lyrics { font-size 1.06em; line-height 1.6em; } .not_in_card, .inaudible { display inline; position relative; } .not_in_card { border-bottom dashed 1px #D0D0D0; } .tooltip { display flex; visibility hidden; position absolute; top -42.5px; left 0; width 275px; min-height 20px; max-height 100px; padding 10px; border-radius 5px; background-color #555; align-items center; color #FFF; font-size 85%; line-height 20px; text-align center; white-space nowrap; opacity 0; transition 0.7s; -webkit-user-select none; -moz-user-select none; -ms-user-select none; user-select none; } .inaudible .tooltip { top -68.5px; } span hover + .tooltip { visibility visible; top -47.5px; opacity 0.8; transition 0.3s; } .inaudible span hover + .tooltip { top -73.5px; } .not_in_card span.hide { top -42.5px; opacity 0; transition 0.7s; } .inaudible .img { display inline-block; width 3.45em; height 1.25em; margin-right 4px; margin-bottom -3.5px; margin-left 4px; background-image url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2971/7/Inaudible.png); background-size contain; background-repeat no-repeat; } .not_in_card after, .inaudible .img after { content ; visibility hidden; position absolute; top -8.5px; left 42.5%; border-width 5px; border-style solid; border-color #555 transparent transparent transparent; opacity 0; transition 0.7s; } .not_in_card hover after, .inaudible .img hover after { content ; visibility visible; top -13.5px; left 42.5%; opacity 0.8; transition 0.3s; } .not_in_card after { top -2.5px; left 50%; } .not_in_card hover after { top -7.5px; left 50%; } .not_in_card.hide after { visibility hidden; top -2.5px; opacity 0; transition 0.7s; } /** For mobile device styling **/ .uk-overflow-container { display inline; } #trackinfo.mobile { display table; float none; width 100%; margin auto; margin-bottom 1em; } #trackinfo.mobile th { text-transform none; } #trackinfo.mobile tbody tr not(.media) th { text-align left; background-color unset; } #trackinfo.mobile td { white-space normal; } document.addEventListener( DOMContentLoaded , function() { use strict ; const headers = { title アルバム別曲名 , album アルバム , circle サークル , vocal Vocal , lyric Lyric , chorus Chorus , narrator Narration , rap Rap , voice Voice , whistle Whistle (口笛) , translate Translation (翻訳) , arrange Arrange , artist Artist , bass Bass , cajon Cajon (カホン) , drum Drum , guitar Guitar , keyboard Keyboard , mc MC , mix Mix , piano Piano , sax Sax , strings Strings , synthesizer Synthesizer , trumpet Trumpet , violin Violin , original 原曲 , image_song イメージ曲 }; const rPagename = /(?=^|.*